ふと冷凍庫の隅に放置していた透明な大きな氷を思い出し、削って形を整えた氷をポットに浮かべると、涼し気で夏の昼間が心地よく感じられた。氷が溶ける様子を眺めていると、だんだん不思議な気持ちに包まれていった。

朝起きたら、なんだか夢の続きのような気がしませんか。 いない人がいたり、居るはずの人が居なかったり。 全てデタラメで、続くも続かないも気分次第の物語。

ある日の教室での出来事。

帰り道にザクロがある。 何故ザクロは実をつけるのか。

宝くじが当選した。 金額は300円。 そんなどうでもよい出来事が、記憶を思い起こさせる。 結局、いつだってこうなんだ。

感動とは何なんだ。物語って何なんだ。

何もない夕方。 なににもならない感情が沸き上がります。 そして予想通り、なにもおこりません。