津波で消えた町から生き延びた女マルテは、薬を作りつづける。マルテの魔法で町を復興できるという、精霊のささやきを聞きながら。 魔女として狩られた母、心臓をなくした聖人、そしてマルテ。彼らの行きつく先に、春がある。 ☆「水際に種」https://ncode.syosetu.com/n4605gj/ の前日譚です。 ☆物語の根幹部分について、「ヴェネツィア・ミステリーガイド」（白水社）の影響を受けています。

　ある日の夜。ランは、同じ寮に住む友人リンより散歩に誘われる。 　夜の散歩をするふたりの話。 ☆本作は『アンソロジー光』（https://clew09.web.fc2.com/hikari/）に寄稿したものです。

売られた「僕」と、買った「先生」の話。 雇用主と称して振る舞う「先生」は「僕」にいくつかの仕事を与え、共同生活がはじまった。 やがて変わりゆく関係性、その途上の季節を追う物語。 ☆2017/12/31　製本版の内容に修正+書き下ろし分を追加しました ☆2019/09/08　「月下の落とし子たち」を追加しました ☆2020/09/14　「共生の祈り」を追加しました

アルバは、半分水没し廃墟となった町を訪れる。町には、種を採取するマルテという女がいた。 旅の出会いと、ちいさな再生の物語。

2018年5月に執筆し、twitterにて公開したものの再掲です。療養の記録のような散文です。

サイトの更新停止に伴い、過去の作品をこちらで公開します。 「ウォンバットマガジン」（http://wonmaga.jp/ ）さんの企画「ウォンマガ夏フェス2015」に参加した作品です。タイトルがお題として設定され、それに沿った小説を作る→小説に絵をつけてもらえるという企画でした。2015年7月に公開でした。 素敵なイラストをつけていただき、とても楽しかったです。（2019年11月現在は見れなさそうです）

サイトの更新停止に伴い、過去の作品をこちらで公開します。 2016/5/6のフリーワンライ参加作品。お題は『夢で会うその時まで』『私はそれが欲しい』『忘れ物』『キミの築いた城塞』『「海へ行きませんか」(口調等変更可)』です。

運命に弄されよるべを逸した青年・シュウ。 人々は居酒屋で、老人ホームで、そしてシュウの「ルーツ」の島で――シュウと彼の弾くピアノに出会う。 ドビュッシー『子どもの領分』全6曲をモチーフに、シュウが宿命に向き合う軌跡をたどる短編連作小説。 少し不思議な要素を含む現代ものです。 ☆2018年8月に発行した同人誌の再録です。通販もあります。 https://kouama.booth.pm/items/994094

　高校生『ナオ』と、そのクラスメイト『コウ』。互いの存在と音楽を傍らに置いて、日常のあいまから見える「底」――ごまかしきれない自己嫌悪や厭世とともに過ごすふたりの、「最後の夏」の話。

仕事を辞めた久礼（クレ）は、祖母の入所する老人ホームでボランティアをはじめる。 そこで訓練を受ける青年・シュウとの邂逅、そして彼のピアノと葛藤についての短編小説。