私達は、今この瞬間こそ手を繋いでいるけれど、別に恋人じゃあない。単なる幼馴染。腐れ縁。 　……ふむ、この手を離したら、どうなってしまうんだろう。キミは、どんな表情をするかな。 　きっとその直前まで、その瞬間まで、キミは1ミリも表情を崩さないんだろうな。──そういう所が愛おしいんだけどね。

　春、それは出会いの季節。高校生になった赤坂柚人は、とある夕暮れの廊下で一人の女生徒と運命的な出逢いを果たした──はずだった。 「私の親友に、これ以上近付かないで頂戴」 　恋路を邪魔する謎の女生徒は、なんと運命の相手の親友。 　一つの不安因子は、やがて彼らの関係性を大きく変えてゆく。これは、そんな彼らの揺れ動く心の物語。 6/5 完結しました！ 6/12 加筆修正作業が完了致しました。

主人公・湊太の幼なじみは毎日お弁当を作ってきてくれるが、料理が壊滅的に苦手で……

吸血鬼がとあるラーメンを食べる話です