あるところに二頭の動物がいました。ヤギとロバです。一頭はなんでも食べるヤギ。もう一頭は味にうるさいロバでした。二頭は友達というわけではありません。どちらも草がごはんのため、たまたま同じところで草を食べていたのです。
――ヤギ君、ここの草はまずいね。
――ロバ君、僕らは食べないと死んじゃうよ。
――もっとうまい草があればなあ。
――そんなにうまい話があるかなあ。
しかし、そんな二頭のところに、うまい話を持ってくる動物がいました。ウマです。
――ロバ君。それなら、アッチにとってもおいしい草がたくさん生えている場所があったよ――
この一言をきっかけにロバは決意します。おいしい草をお腹いっぱい食べることを!
それは、好き嫌いの激しいロバによる小さな冒険のはじまり。
これは、三頭の動物による自然の厳しさ体感コメディ。
※この作品は、『ライトノベル作法研究所』の『短編の間』にも投稿しています。
日常 冒険 ほのぼの・コメディ 人外・草食動物 グルメ 冒険・日常 男主人公 子ども向け? 野生動物主人公 ファンタジー
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