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 2160年12月16日。コンシューマ初の知覚投影型VR/AR統合機であるパラビジュアライザー、そのローンチタイトルの一つであった“ブロークン・プロミス”のプレイヤー達は、原意識演算装置アガスティアと言う名の不可解なシステムにより人格を複製され、無限とも言える茫漠な規模にまで拡大した仮想空間内に取り込まれた。  過去においてブロークン・プロミスを僅かにでもプレイした経験の有る人間は全て取り込まれたものと推測され、その人数は国内のみで有りながら100万にも達するものである。  これだけの数の人間に対し、大掛かりかつ一方的な尊厳の略取とも言える行為を実行した首謀者の目的は、『人の可能性の追求』と言う大仰で曖昧なもので、只々ひたすらにプレイヤー達を困惑させた。  ゲームの中に取り込まれ、現実へと帰れなくなったプレイヤー達は困惑しながらも、状況の打破を試みる者、あまりの不可解さに諦観する者、危機感もなく状況を楽観視しする者、急激な環境の変化に適応できずに心の均衡を崩す者等と、その反応は様々だった。
作品情報
VRゲーム[SF] R15残酷な描写あり
最終更新日:2016年05月21日
VRMMO SF 恋愛 ログアウト不可 読了時間:約431分(215,483文字)