西暦2045年。
革新的技術「ES粒子学」により異世界旅行が実現した時代。
人気アイドルとして活躍する少年、柊一真。
一方で過去の挫折を引きずり、半ばニート同然の生活を続ける兄、零司。
世間から見た二人の評価は天と地ほどの開きがある。
だが兄弟はお互いを強く信頼し、かけがえのない存在として大切に思っていた。
そんなある日、一真が家に一人の少女を連れて帰る。
なんと彼女は異世界の大国、フェリクスのお姫様。
紆余曲折あって柊家にホームステイしに来たのだという。
それから間もなくして零司は己の全存在を賭けた一つの決断を迫られる。
これは狂った世界そのものへと挑む兄弟の物語。
テレビを中心に回る地球と、テレビのない異世界が交わるお伽話。
絆なくしては生きることさえできない男が紡ぐ新たな神話である。
要するに。
基本的にハイテンションギャグラブコメであるが時々シリアスなハードSFの皮をかぶった正統派異世界交流ファンタジーになり損ねたメタ・ファンタジー。