辰巳火祈＜たつみひのり＞は気が向いた時だけダラダラと仕事をし、残りの時間を趣味に充てる２０代女性だ。 人生を謳歌していた彼女はある日、仕事で知り合ったストーカー（同性）から新作ＶＲＭＭＯのβテストへの参加を依頼される。 【ペンタグラムストーリーズ・オンライン】通称ぺんおん。 国民的ＲＰＧ作品の一つ、亜人の玉手箱こと【ペンタグラムストーリーズ】通称ぺんたす。 ぺんおんはこのぺんたすシリーズ初のオンライン対応マルチプレイゲームとして国内外のゲーマーから今一番注目を集めているタイトルだ。 しかし、ひのりはそこまでぺんたすに詳しくなかった。 彼女のスタンスはあくまでも、参加してくださいと頼まれたから遊んであげよう、だ。 紆余曲折の末（実質一択）恐竜亜人種【ドラゴノイド】を自キャラに選んだひのり。 それは、種族特性上魔法の類はほぼ使えず、武器や防具の装備制限が多く、見た目はファンタジーだが中身は玄人向け種族。 「まあ育成失敗してもどうせテストプレイだから」 彼女は剣や魔法や特殊な色々に溢れた世界を派手さ皆無の徒手空拳で遊びぬくことを決意する。 ※ カクヨムにも投稿しています。向こうでは章ごとにまとめて投稿予定です

「私痛いのとか嫌なんだけど！？」 少女ゆうが友人に勧められて始めたVRMMO【リライズドーム】 そのゲームはリアルな感覚を売りにした物で若干のダメージフィードバック機能が付いていた。 ゲームが得意で可愛いものが好き、だけど痛いことは嫌いなゆう。 彼女は自分の安全のために、直接戦闘が少ないテイマー職を選ぶ。 相棒はぷにぷにボディーだけが売りの非戦闘用モンスターリッくん。 リッくんに出来ることは要らないアイテムを別の物にリサイクルすること、アイテムを攻撃に変換すること。 だから戦闘手段が避けて、アイテム運に祈るだけ。 「効率が悪い？　私が痛くなければそれでいいよ」 少女が色々と避けながら友達に依存して積極的に楽をしようと頑張る物語。