500年続く王政国家ルクセリア帝国。
その最南端都市アリアナの貧民窟で生まれた僕ら6人は、リーダーのおかげで誰も欠けることなく、大人になることができた。
彼は『大人になったら俺たちで世界を変えよう』と言って僕らを引っ張ってくれる、太陽の様な存在で、彼は僕らにとっての王様だった。
成人の日を迎えた日、僕らはその夢を胸に揃って冒険者となる。
それからしばらくは何もかもうまく行っていたから僕らは忘れていたんだ。
運命は酷薄で、不平等だと言うことを。
その事を思い出した時には彼はもうこの世に居らず、僕らは5人ただ生きるだけの日々を送っていた。
そんなある日、僕らに帝都までの護衛の依頼が舞い込んでくる。
そしてそれこそが無慈悲な運命が再び動き出すための歯車だった。
運命は僕らだけではなく、帝国をも巻き込んで加速していく。
これはその運命の本流の中、僕らが生きた証。
その物語。