「ベビーカーはただの道具だでも思ってた？違うよ、これは俺達親子の命を守るため存在している、とても大切な、かけがえのないものなんだから──。」 冬地 夜安 (とうち やあん)は数ヶ月前、不慮の事故により妻を亡くした。 それからは２歳児の息子冬地 朝日(とうち あした)ことあーたと二人で暮らしていたが、突然この世のものとは思えない言動をした男に命を狙われる。 息子のみを逃し男から攻撃を仕向けられた夜安が覚悟を決めたその瞬間。 そこには、宙に浮かびながらベビーカーを操る息子、あーたの姿があった。

「キミはいつもそう言うよね」 親しげに話す彼女のその表情も仕草も声も、俺には全く見覚えがないんだ。 表紙お借りしました。 http://www.pixiv.net/member_illust.php?mode=medium&illust_id=22839733