いつのまにか高校二年生になってしまったチカ。
あっという間にすぎていく日常を前に
自分の存在を確かめようと、ある日学校裏の小高い丘へ
ひとり登っていく。
するとそこには一人の羊飼いの少年がいた。
少年の姿は、ふつうの人にはみえないはずだった。
人と普段話をすることのない少年は
チカとの突然の出合いにおどろく。
最初は好奇心で少年に触れたチカ。
同い年のふたりの恋愛が
だれもしらない山小屋の上で
はじまろうとしていた。
だがその先にあるのは・・・。
大人の階段をのぼってゆくチカと
山に残りつづける永遠の少年の
哀しいラストが待ち受けていた。