ただ送る日々の中で、ティルムは退屈していた。根なし草の旅を続ける元死神のティルムは、旅の相棒であるヘイムと目的もなく彷徨い続ける日々を続けていた。二人が旅の途中に訪れた街で行われていた祭りの中で、ティルムはいつもどおり退屈の時間を送り続ける。しかしそれはほんの些細な出会いにより一変することになる。退屈な日々は変わり行き、やがて彼は避けられぬ宿命の舞台へと導かれる。それは生を愛す死神のなりぞこないの物語――世界はすべからく死へと収束する
死神 吸血鬼 貧乏 根無し草 煙草 中世 パラレル シリアス ダーク ライト ファンタジー 殺人 復讐 悲劇 美形 残酷な描写有り
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