高校初の夏休みを謳歌していた綾乃葵は、二学期を迎えた教室で姉の板垣結愛と談話していた。
そんな日常に前触れもなく床に現れた魔方陣によって、クラス内にいた人間は全員が異世界へと召喚される。
そこにあったのは、教室内では絶対に見ることの出来ない頭上一杯の青空と、日本では滅多にお目にかかれないような巨大な城、そして整った町並みだった。
何度か夢想したことのある展開に心が躍ることはなく、一緒に召喚されたはずの結愛の姿が見えないことに尋常ではない不安を感じていた。
そして、結愛が召喚の影響で行方不明になったことを知る。
結愛を探し出し、元の世界へと帰還するために、葵は異世界を巡ることを決意する。
使い古された異世界召喚譚、ここに開幕。