23歳、一人暮らしのアラタは、過去に対する葛藤と後悔に強引に蓋をしながら自堕落に生きていた。
ある日、仕事から帰ってきて何気なく惰性でやっているSNSを確認してみると、見知らぬユーザーから曲が送られ「この曲に歌詞をつけてください」と言われる。無機質な文章に腹を立てたアラタは僅か数分で歌詞を書き上げ、それを送信した。やがて、メッセージと共に完成した曲が送られてくる。その曲の出来は、まさに天才のそれだった。そして、その曲と共に「やはり、貴方は天才です」というメッセージにアラタは激しく動揺し、過去のトラウマ、周りと自分に対しての激しい怒りと失望が蘇る。それらと戦いつつ、アラタは謎のユーザーの真相を解き明かすために懸命になり、それと同時に「創作」と対峙していくことになる。