平和なエムル王国にある日突然邪竜が現れた。 破壊の権化と評される竜は国中の人を殺し、破壊の限りを尽くす。 邪竜を討伐するべく王国は兵を率いて戦うも力の格差に呆気なく破れてしまった。 対抗するために国は七人の代表者に禁術を用いて力を強化させ邪竜に立ち向かわせた。 親友と共に代表者となったアルガは国の為に戦い邪竜に対抗し、見事勝利を収める。 しかし邪竜を倒した代表者たちには呪いがかかってしまっていて英雄という立場から転落する。 呪いが仲間たちを蝕み、徐々に思考が歪んでいく仲間たちを救うためにアルガは呪いを一手に引き受ける決心をした。

あるところにグリフォンがいた。 そのグリフォンはかつて人に使役され、人の世界を見て過ごしていた。 契約を切ったことで使役からも解放され、自由を取り戻したグリフォンだったが再び人の世界に関わることを決める。 その理由は娯楽を求めて。 かつての主人で、現在は友となっている相手から渡されたお土産が目に留まり、だんだんどう作られているのか見たいという欲求が湧く。 自然の中をのびのび暮らすのも飽きたので、再び人の世界に関わりお土産観光しようと旅を始めるのであった。

学園に通っている自国の王太子とその婚約者が何やら揉めているらしい。でも私にはそんなの遠い世界のことで、問題行動を起こす彼らの様子を見ようとも関わる気はなかった。だって私は趣味を楽しんでいるほうが楽しいから。 なのに――――。

金や宝石、三度の飯よりも戦闘が大好きな女剣士、カリマ・ツィオーネ。 彼女は世界中を旅して強い者を探す。 強くなった自分を殺せるほどの力を持った人と戦うことが喜びであり、幸せであった。 「どこかにいないかな、私を殺せる人」 そんな呟きと共に、今日も彼女は我が道を歩む。

　そこは勇者と魔王が存在する世界。 　突如出現した魔王の恐怖におびえる人々を救い、仲間と共に世界の平和のため魔王と戦った勇者・アラン。 　そんな彼の活躍を毎日の新聞で知る幼馴染のルーク。 　親友だった彼との世界が変わってしまい、関わらないまま平凡な民として暮らしてきたルークのもとに、魔王討伐を終えたアランが突然訪問してきた。 「頼みたいことがあるんだ」 　そういって拉致同然に連れていかれた先で頼まれたのは、子供のお守り。 　なにがなんだかわからないまま引き受けた子守には破格の報酬までついて、目的の見えないまま何かに巻き込まれていくルーク。 　預かった子との仲も深まっていくが、時と共にその子供を巡って大人たちの陰謀が渦を巻く――。 　これは、世界の英雄となった人物の友人であったために巻き込まれてしまった人のお話。

自身の受けた呪いの影響で他人の呪いを自分に移し替えることができる青年、クロノス。 その力を使って解呪を仕事としている彼と、そんなクロノスのことを心配してやまない協力者セキリアの話。

唐突に異世界転移してしまった少女は誰の助けもなく森で彷徨い、我が身の不幸に嘆く日々を送り………………とうとう吹っ切れてたくましく生きていった話。

　生まれつき体の弱い男爵令嬢アンリエッタ・ラズールは、体の貧弱さの代償なのか異能と呼ばれる力を使えた。 　動物と意思疎通し、自分の意識を動物に移せることで不自由な体から脱出し外を満喫するアンリエッタ。 　親にも内緒のこの力で、アンリエッタは時にひっそりと人を助ける。 　部屋では味わえない、時にハラハラ、時にオロオロする外の世界。すべてが大好きで、少し正義感が強めの少女は今日も街のどこかで遊んでいる。

女騎士として生活していた子爵令嬢のグラナーテは、妹が国王に見初められたことで『王妃専用近衛騎士団』の団長となり日々妹をあらゆる危険から護るため奔走する。 妹を王妃として認めない者たちがさまざまに手段を変えて暗殺を謀る。それを日々阻止する姉。 すべてにおいて妹を優先させる姉。妹のためならば国王も怖くない強いシスコンです。