人類が発達した科学により、後に魔素と呼ばれるその物質を発見してから、一と半世紀が過ぎていた。魔素が引き起こす科学的な現象はやがて魔法と呼ばれるようになり、人々はそれを学び、使い、そして死んでいった。
【はじまりの勇者】アーサー・ライズ = ナイツが魔王による人類絶滅戦争を終結させてからちょうど一世紀。
一時期半数にまで減った人類はその数を徐々に持ち直し、惨劇は遠い過去の記憶となりはじめていた。
――寝て起きたら身体がターミネーターになっていた。T-800だ。
機械のカラダを持ち、人のココロを持つ理論上の存在、オートノイド。
そんな存在に、ひょんなこと(実験、事故、混濁、etc)から頭の先からつま先のてっぺんまでなってしまった少年、キガミ・コウタ。
彼は自分の肉体を取り戻すために、時速500キロも出せるようになってしまったその脚で、アシスタントを名乗る怪しさ満点の巨大クリオネオートロイド、アミスと共に、科学と魔法の世界を奔走する。