―あなたの妹は世界を滅ぼします。
その日、俺達兄妹はこの世界から追い出され、別の世界に飛ばされた。
けれどその世界でも歓迎はされず、食べるものも澄む場所もない。仕舞いには妹を殺そうと襲い掛かってくる刺客。そう、妹を殺せば全部終わる。またあの世界へ帰って、幸せに暮らせる、
「お兄ちゃんは私と一緒にいてくれないの?」
どうして俺はこいつの兄として生まれてきてしまったのか。どうして妹を守りたいだけなのにこんなにも殺意が芽生えてしまうのか。
それでも俺は―妹が好き。妹のために命を捨てる。妹のために世界を壊せる。