華やかな歓声に包まれる甲子園球場。
夏の甲子園、春のセンバツ。
年に2度開催される煌びやかな高校硬式野球の熱戦が世間を賑わす一方、女子選手は公式戦への出場できず、舞台へ上がる挑戦権すら与えられていない。
楓山珠音(かえでやまたまね)は兄の影響もあり、小学生の頃から野球に親しんでいた。
中学最後の大会を終えた珠音は進学後も野球を続けるか悩んでいたが、リトルリーグ時代からバッテリーを組む土浦浩平(つちうらこうへい)を始めとする励ましもあり、鎌倉大学附属高校への進学と硬式野球部への入部を決める。
公式戦出場を果たせないもどかしさの中、珠音は連盟規程が適応されない私設大会への出場を果たす。
日頃の鬱憤を晴らすかのように、強豪校相手でも快投を見せたが、視察に訪れた連盟上層部により強制的に降板させられてしまう。
失意の内に自室に閉じこもるようになるが、一学年先輩の水田舞莉(みずたまり)の援助等もあり、引き続き野球部として活動を続けること、公式戦出場を目指すことを決意した。
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