四国に猟犬と呼ばれる男がいる・・・名を鬼塚 亮仁、自衛隊と行動を共にするようになって数か月、危険な任務でありながらも、持ち前の戦闘技術と勝負勘で、数ある困難を乗り越えてきた男だ。
目に付いた獲物は必ず仕留める・・・その戦いぶりから、自衛隊内では猟犬と呼ばれていた。
そんな鬼塚が、新しい仕事にも慣れてきたある日、一本の連絡が入る・・・。
「井沢 誠治が消息を絶った・・・」その報を受けた鬼塚は、周りが諦めかけている中、鬼塚は井沢の生存を確信していた。
自分の目標である男が、この程度で死ぬはずがない・・・そして、愛する家族を置いて死ぬはずがない。
鬼塚は自分の直感を信じ、井沢救出のため自ら死地へと足を踏み入れた・・・。