地元の佐賀を離れて東京で暮らしている私。
ある日、佐賀の母から『じいちゃんのことで、さきにお願いが。電話出来たら母にかけて』というメールを受ける。じいちゃんの、ばあちゃんに対する態度がそっけないから、孫である私からもっとばあちゃんに優しくするように言ってほしいというのだ。
「結婚式に呼びたいけん、って、そう言ったらよかけんが」と母は言う。付き合っている恋人はいるけれど、婚約もしていないのにそんなこと言えるか!
悩みながら、じいちゃん、ばあちゃんと久しぶりに電話する中で、身近だった人たちの忘れていた一面を思い出すと共に、二人の夫婦の姿に何となく涙が込み上げてくる。ちょっとほろりとしてしまった話。