すべての人類が人口冬眠につくまで、残りわずか。 　カノンとアンリの二人は、残された日々を惜しむようにして、共に過ごす。 　いよいよ冬眠に入る期限日がやってきたとき、二人の計画が動き出した。

　生意気高校生×ぼっち青年＝心霊ミステリー！？ 　引越し早々、マンションでの騒音問題を抱えることになった高校生の健斗。尊敬する教師、田中に相談したところ、ある人物を紹介される。 　どれほどの切れ者が乗り出してこようと、この問題は解決できないだろう。健斗は早くも諦めていた。 　果たして約束の時間、健斗の元を訪ねてきたのは、風変わりな男、航汰。 　しかしこの男が、思わぬ解決方法を提案する。 　その日以来、好奇心旺盛な航汰のペースに乗せられ、健斗は様々なトラブルに巻き込まれていくのだった。 　※カクヨムにも投稿しています。

　ある雨の日、高校生の綾人は同じクラスの女子が不審な男に襲われている現場に出くわす。 　彼女の名前は小松原想乃。 　休みがちで、教室では浮いた存在の想乃を、綾人は密かに気にかけていた。 　咄嗟に声をかけた綾人に、想乃は驚きを見せる。 「あなたにも、あの男の姿が見えるんですか？」 　曰く、男は、想乃以外には視認できない存在のはずだった。 　その日から、想乃と謎の男の戦いに深く関わっていくようになる綾人。 　想乃の秘密と男の正体に行き着いたとき、決断を迫られる。 　世界を変えるため、綾人の長い旅がはじまった。

　十年前のわずかな時間、言葉をかわした女性を、長寿は想い続けていた。 　ある日、その女性とそっくりな彼女、柘植鮎子とすれ違う。 　運命的なものを感じた長寿は、鮎子に声をかけた。 　鮎子との賭けに勝ち、見事デートまで漕ぎつけ、彼女との仲を深めていく長寿。 　そうして半年が過ぎた頃、長寿は街で偶然、見慣れない服を着て歩く彼女を見かけ、後を追う。 　鮎子が向かったのは、意外な場所だった――。 　※NOVEL DAYSにも掲載しています。

　無知と好奇心が、少年らに呪いをもたらす―― 　ある夏の日、友人らと廃村に入り込んだケイタは、そこで不気味なバケモノと遭遇する。 　必死の思いでバケモノの追跡を逃れたケイタだったが、数年後、バケモノからかけられた呪いがついに発動したことを知る。 　ひとり、またひとりと、友人らが呪いによって大きな犠牲を払わされていく中、ケイタは解呪の手がかりを掴もうと奔走する。 　時を同じくして、周辺では通り魔事件が発生するなど、不穏な空気が漂いはじめていた――。 　※「NOVEL DAYS」「エブリスタ」「カクヨム」にも投稿しています。

夏の日、彩夏は廃工場でひとり、穴を掘る。誰にも言えない秘密を作るために。 突然声をかけられ振り返ると、そこには気になる女の子が立っていた。 探り合うように言葉を交わすうち、二人の間には特別な感情が芽生えてくるのだった。

同じクラスの垣根涼香はいつも、制服のスカートの下にジャージを穿いている。 脚フェチの俺は、ジャージに隠された垣根の生脚を見てみたいと願う。 そんなとき、俺は垣根から覗き魔の汚名を着せられてしまうのだった。 ※「カクヨム」にも掲載しています。

俺んちの傘立てからは、吸血鬼が出てくる。 吸血鬼は俺を助ける代わりに、血を差し出せと言う。 だけど俺は屈しない。吸血鬼になんか負けるものか。 俺は、強くならなければいけないのだった。 ※「カクヨム」にも投稿しています。

元ヤンの両親や親戚たちに囲まれて育ち、住んでいた家はボロボロで、虫や害獣だらけ。 そんな自分の、思い出話のようなものです。 時代背景などは、ところどころぼかして書いています。 ※「カクヨム」にも掲載しています。

この国の資源は尽き果てました。 人間は、新しいエネルギーとして龍に目をつける。龍を狩るのは、子どもの仕事。狩子と呼ばれる彼らは、日々龍を狩るために、山を駆ける。 新人狩子のヒカリもまた、希望を胸に、龍へと挑み続けていた。 ひたむきに頑張るヒカリの姿に心動かされ、彼女の周りには同志たちが集まるようになる。助け合い、龍と戦う仲間たち。 順調に思えた日々もやがて、暗い影に覆われることとなった。 ひとり、またひとりと消えていく仲間。肝心なことは何ひとつ教えてくれない大人たち。 龍とは、一体なんなのか？　狩子とは？ 真実を明らかにするため、ヒカリは動き出す――。