透明化症候群は体の一部が少しづつ消えてゆき最後には消滅してしまうという奇病である。人類はその病気に侵され衰退の一途をたどっていた。ある廃墟に住む男は目が覚めると自分も透明化が始まっていることに気付く。自分の存在がなくなる前に会いたい人たちの元へと赴く男の話。

授業が終わって帰ろうとしたらクラスメイトが話しかけてきた。 何でも不思議な体験をしたから聞いて欲しいらしい。

僕には毎年、夏にやるべきことがある。 それは今はもう廃園になってしまった遊園地へ旧友の山澤君に会いに行くこと。 僕たちは都市伝説を塗り替えてしまったから、それぐらいはしてあげなきゃいけないだろう。 今年も来年もその先も、僕は君の元を訪ねるよ。

僕の一日はエレベーターから始まる。 あの狭い空間で同じ時間を過ごすだけで仲良くなった気分になれる。 それに気になるあの人が乗るかもしれないし。 今日はどんな人と乗り合うのだろうか。

春男は同じ部活の同級生である由佳に恋をしていた。 ある日、由佳を夏祭りに誘うことに成功するのだが、一番伝えてたいことは言えないままでいた。 春男は恋に臆病な自分の気持ちを見つめなおす。

ドアをノックする音が聞こえる。田中はその訪問者が自身を追い詰めることになるとは想像もしていなかった。そこに警察も加わり田中は過去を回想する。 真夜中におきる不思議な出来事に皆巻き込まれていく。