自己紹介
名刺代わりの掌編小説です。よろしくお願いします。

【世界一運の良い男】

 俺は"世界一運の良い男"だ。生まれも育ちも恵まれ、10億当選。
 政治家としての夜に何番目かの愛人と密会するが、その部屋で待ち受けていたのは怒りに満ち、凶器を持った女どもだった。
 身構える間もなく、女どもが俺に襲いかかる。……わけもわからない俺は時が止まったようにすら感じられた。
 
なぜ?
 
死の淵でこの二文字が頭を駆け巡る中俺は思った。
「なんだ、やっぱり俺は"世界一運の良い男"じゃねーか……! 女、金、地位、名誉の全てを手に入れた絶頂期に死ねるんだからな」