レビューした作品一覧全2件
戦う女性は美しい!
投稿日:2018年4月19日 改稿日:2018年4月19日
作品の中心にいるのは、『稀代の女傑』婦好と『書記の巫女』サク。 『文字』という、現代では当たり前に誰もが使用しているものに『神聖性』を持たせた今作品。 主にサク視点で話が進むので、サクの心情が細やかに、そして丁寧に描写されています。 女性ばかりの軍の中で、女性の強さ、弱さ、厭らしさ、そして温かさなどが余すところなく描かれています。 古代殷の時代についてのお話なので難しいのでは? と思われるかもしれませんが、そんなことはありません。 言葉選びが秀逸ですので、どなたでも分かりやすく読み進めることができますので、あっという間に彼女達の持つ魅力、作者様の表現力の虜になるでしょう。 『強い女性』という言葉が似合う婦好と、『か弱い少女』という言葉が似合うサク。 婦好や巫女軍の女性たちの為に奮闘するサクに注目してください。 そして、彼女たちの行く末を見守りましょう。
なろうでは珍しい重厚な物語
投稿日:2018年3月9日
皆さんの中で"なろう"のイメージはというと、やはり剣と魔法の"ファンタジー"やお手軽に読める"ライト"なお話だと思います。 しかし、そこで私は敢えて言いたい。 そんな似たようなお話が最近は多くありませんか、と。 この"ヤドリギ"は違います。 剣も無ければ魔法もない、モンスターが出てくるわけでもないし、ザマァや学園モノでもありません。 人類の脅威"タタリギ"と、それに対抗すべく結成された"ヤドリギ"。 その中のある小隊にスポットを当て、"タタリギ"との戦いや、小隊一人一人の内面を書いた、実に素晴らしい作品です。 戦闘や登場するキャラクターの描写も非常に丁寧に書かれており、"ヤドリギ"の世界に惹かれること間違いなしです。 作者様自身が挿絵も描かれており、こちらもまた魅力的でオススメ致します! まだ読んだことがないという貴方、是非ご一読下さい!