突如として世界に蔓延る呪いの木-タタリギ
常識が通じないその植物を屠る者-ヤドリギ
両者の攻防を鮮やかに描き、まるでドラマや映画のような読み心地、読み応えのある作品。
「ヤドリギ」は、緻密に練られた人間関係と大胆な対人植物が丁寧に織り込まれており、年齢問わず楽しめるものだと思う。年齢に応じて考えさせられる事も様々だ。
この物語を読んで、私は人間社会のあり方について考えさせられた。個人的にはAIと関連付けて読んだ。この作品は、見る人によって違う価値観を産むものである。価値観は違うから当然かもしれない。
しかし、その当然な「読者へ伝わるもの」が純粋に、丁寧に織り込まれている作品は、ラノベではあまり多くはない。
私はこの物語が大好きだ。世界観も人間観も。
当然、私一人の心を動かしただけでなく、もっと多くの人を魅了出来る作品である。
どうかより多くの読者へ「ヤドリギ」を。