この物語の主人公、真十郎は、行き倒れていたところを美しい少女アンナに救われます。
そして彼女の危機のために立ち上がり、と話は進んでいくのですが……。
彼の戦いには、派手な立ち回りも、リーダー的な明るさもありません。
なにせ普段から無口。たまに発する言葉にやたら破壊力はありますが、寡黙な男です。
狩人である彼は、身をひそめ背後から襲うことを得意とする……つまり暗殺者です。
今どきのファンタジーではないかもしれない。
でもかっこいいんだ、これが!
重厚な筆致で語られる彼の戦いは、読んでいるこちらも思わず息をひそめてしまいます。
けれど彼なら絶対に成し遂げてくれる、その安心感が読み進めることの後押しもしてくれます。
そしてついに、第五章、最終章に突入しました。
もう書き終えておられるそうです。
この機会に読み始めてはいかがでしょうか。きっと「次へ」をクリックする手が止まらなくなりますよ。