最初にパーティを追い出される設定は、ありふれているかもしれませんが、主人公が、一緒に旅をする相棒を助けた後に言った言葉が、ありふれていません。 主人公は『冒険者』であると言う自負を規範とし、それに沿って行動します。それがストイックな性格を引き立たせ、量産型の主人公と一線を画しています。 戦闘だけでなく、どこか「狼と香辛料」の様なお金の絡むシーンも多く飽きさせません。 ヒロインも悲惨な境遇に関わらず、只々優しいところ、意思を持ったゴーレムの可愛いところ、これからも楽しみにしています！

この作品は（きっと）、いま、四十代の小説好きに愛された笹本祐一氏のオマージュです。 私が昔その作品を読んだときは、こんな高校生活が送れたらなあって、うっとりしたものでした。 有川浩も、その作品が大好きだったそうです。 この作品、ひと筋縄では行かない高校生たちが、転校生の超能力少女を守るために、奮闘する内容なんですが、背景もしっかりしていて、昨今のハーレムものとは、一線を画しています。 アクションありの、夢がある作品をお求めの方には自信をもってオススメできます。 地の文が多い、しっかりした小説です。 ぜひご一読を！