レビューした作品一覧全3件
本作は一話の文字数が少なめに調整されていて、文章も読みやすいのでサクサク読む事ができます。 エッチなハプニングや作為的な出来事がメインの内容になります。 主に姉の弟への愛情に起因しています。 ですが、読み進めて行くと、姉の弟への執着は過去のトラウマに起因している事が分かります。 そして、独立しようとしている落ちこぼれという事になっている弟も、実は切れ者の片鱗が見え隠れします。 個人的なイチオシは家政婦忍者、喜多さんです。 登場人物には過去の最悪感や後悔を抱えている事が多く、読み進めるに従って理解が深まっていくと、感情移入できる構造になっています。 これは愛と絆の物語であると同時に、心に傷を負った彼らの再生の物語なんです。 是非みなさんも姉ショタワールドを堪能してみてはいかがでしょうか?
超常の力を持った主人公の少女、明峯空が、宇宙からの侵略者によって身体を奪われ、本当の身体を取り戻すため、宇宙を支配する巨大な悪に仲間達と共に戦う愛と正義の壮大なるスペースオペラです。 しかし、独特のポップで読みやすい文章で、楽しく読めるのが特徴です。 1話の文章量が少なく、それでいて毎回の盛り上げがしっかりしていて、読みやすいです。 基本的には明るい軽快なノリのお話ですが、卑劣な悪に立ち向かうヒーローの物語として、盛り上がるところはしっかり盛り上がります。 あと、主人公、明峯空=ソーラの百合暴走シーンも鉄板の魅力のひとつです。 現在、恐らく物語はすでに折り返し地点を越えています。 今まで以上に盛り上がる展開の連続ではないかなあ、と予想しております。 この機会に是非皆様もお読み下さい!
本作はは異世界ファンタジーであり、ダークヒーローものであり、推理ものであり、政治、軍事劇でもある。 軍事的な側面はあるが、戦争中ではない。 物語はほぼ壁の内側で展開する。 格差や政治の腐敗や生き甲斐の問題に端を発する事件。 外から敵が来なくても、問題だらけの世界。 結局は内側の問題を解決するしかない平和なディストピア。 この世界設定に反グローバル化の、ポストモダンの現実の世界が写り込んでいる。 ゆくゆくは政治的な問題を含んだ物語に舵を切りそうな本作は、もしかしたら未来を占う作品になるのかも知れない。 そんな難しい事を考えなくても、魔法と重火器による圧巻のバトル描写を楽しめる。 また「人外」になってしまったアーシェが人々との絆を通して、まだ人間である事を確認する人間ドラマも丁寧に描かれている。 どうやら完結も近いらしい。 今、ちょうど、読み始めるべき作品は本作ではないだろうか。