舞台は異世界の闘技場、主人公は五等奴隷（身分として家畜以下）の少女。 奴隷は使い捨て、特に女は負ければ見世物にされるというという環境で、運営側からは奴隷には負けて欲しいからと格上の対戦相手を宛がわれ、彼女は生き残るために戦います。 『レベル』とそれに伴って上昇する『ステータス』に重きが置かれる世界において、彼女が技術でステータス差をひっくり返そうとする所が小気味よく、それでいて成長部分はステータスで可視化もされるので、生き残るための工夫と結果がわかり易くて良いと思います。 基本的に闘う事中心なので、世界観だの恋愛だのそういった方向は期待しないでください。 ただ、３０話未満で終わっているため、あまり時間をかけずに読み切れます。 主人公の成長と活躍をある程度楽しめる手頃な完結ものを探している読者にはお勧めです。

えと、作者さんの紹介があんまりにも短いのでレビューさせていただきます。 意図に反して情報を出し過ぎ、と思えば作者さんが消して下さるでしょう。 主人公は、生まれ故郷の村を出て服屋で働いている平凡な少女。 彼女が住む町に、魔王討伐を終えた勇者がやってくる。 生まれてこの方、彼とは同郷であるという事以外に接点はないのだが何故か気になる事がある。 この奇妙な感覚は一体なんなのだろう―― という疑問を追う話です。 一つだけ感想を。 控えめに言ってこの勇者の○○感すごい。 終わりにでヤンでても不思議じゃないくらいだね！

作者さん自らの作品紹介をされたのでせっかくなのでレビューを出そうと思います。 自分なりに要約すると、これは全くの偶発的な異世界転移で日本から来てしまった少女が世界から拒絶され、不幸な環境と転生の中に必死に生きてそれでも自分の幸せを見つけるお話です。 まあそういう背景なので全体的に暗めです。最後もハッピーエンドかな？と言われると人によってはそう感じないかもしれません。 それでも世界の全てを嘆いていた少女が最終的には心の拠り所を得て、上から目線の“救い”よりも自分の足で歩いていく事を選んだ事は彼女の勝ち取った幸せだと思います。 最後に、落ち人（＝悪）となった少女が勇者と対峙する場面は必見です。少女に対する理不尽さの象徴の一つでもありますが、同時に彼女の生きた証が最初に残るキーポイントなので、興味があれば是非。