レビューした作品一覧全1件
とにかく楽しい作品でした。 騙され嵌められ窮地に追い込まれた悪役令嬢が、ひょんな事から自身が現実世界で、大学の女子相撲部に所属していたという記憶を取り戻し、己が正義と相撲魂の赴くまま、悪と欺瞞と不義を討つという、ゲーム世界転生型の痛快娯楽大作、非常にスピーディな展開で、飽きる事無く読み進める事ができ、文章のひとつひとつがユーモアとセンスに富んでおり、惹き込まれました。 様々な事柄を相撲的に解釈し、相撲的に解決するという、まさに相撲・イズ・ワンダー、相撲こそがこの世の理であったかと、再認識させられる程です。 なにより展開が熱く、格好良く、ふつふつと滾るモノを感じます。その上で優しく、全ての決着に納得ができ、読んで良かったなあという満足感が残ります。 冒頭からラストまで隙の無い構成、名作だと感じ入った次第です。