レビューした作品一覧全7件
すべてを捨てて妹のために、という反骨心が垣間見える始まりからスタートする物語。好きな人にはとてもいい作品かもですが、申し訳ない、途中で読むのを辞めました。 理由としてはいまいち世界観が薄いこと。ファンタジーの世界ではあるものの、技術水準がとっ散らかっていて想像するのが難しいものでした。 また魔力についてはご都合で、どうしてそれが生じどういうプロセスで使われているのかが書かれないので面白みに欠けます。 淡々と進むのは良いのですが、主人公の輪郭すらが曖昧なので何を読んでいるのかわかりません。 輪郭がとにかく薄く、辛うじて物語が成り立っているだけです。描写をもう少し掘り下げては如何でしょうか。
久しぶりに超良質なホラーを読ませて頂きました。これはお金を払わせてくれと言いたい作品です。 田舎の男性警官が体験した、とある男ーー小説家の独白。 失踪した女子高生に関わる、山奥の寺社に伝わる「でんぐり様」と一夜に起こるおじましき儀式。 古典的ながらも全く飽きさせず、それでいて小説家の独白がとてもリアルで奈落の穴から背筋をなぞられるような恐怖が伝わってきて素晴らしい。最後の小説家の憤怒がダイレクトに体験したような感覚に陥る程でした。 強いて言えば導入が少し掴みが弱いかな? ……と思いきやいきなりどっぷり世界観に包まれるのももしかしたら計算のうちかも、と思えるほどでした。 とても良い奇妙な体験でした。ご馳走様です!
レビュー作品 死辱の蟲
作品情報
引きこもりがオンラインRPGに手を出して友達を作るため心機一転!と思ったら自キャラがスライムでした~は中々に斬新なアイディアだと思いました。 しかし申し訳ない、第3話で読むのを止めました。理由としましては3話も使ったのにあまりにも展開が無く、これが続くと思うと少し萎えてしまいます。 またステータスを書かれているのはWizardry的な趣であり、かつ昨今のMMORPGの雰囲気を醸し出すにはとても良いですがいちいち見てられません。 冗長かつ緩慢な成長録としてかいつまんで読み進めるのは良いかもしれませんが、小説という点では及第点を下回ります。
雨ばかりがふる世界で、一人少年は雨が無くなった世界の自称娘に出会う。SFかつ初っ端から可愛らしいヒロインが出現。巻き込まれるように展開してゆくストーリーは好感が持てました。 しかしながら第三話で読むのを止めました。理由はまず、文章が全体的に稚拙であること。一字下げなどの基本的ルールが守られていないのと、一人称なのか三人称なのか解らないことが、テンポの良い父娘の会話を阻害しています。 また読者の目線を遮るような小難しい三文字以上の熟語はこの小説には似合わないのでもう少し容易な文字で言い表すと良いと思います。 最後に、キャラクター情報や主人公のいる場所などが全く把握できないことも読むのを止めたポイントでした。 良い意味でなろう的な作品ですが、小説として及第点を大きく下回っています。小説の基本的ルールから見直されては如何でしょうか。
とってもライトな展開でありながらキャラクター造形や信長を中心とした時代解釈は本格的。読みやすく信長ちゃんがキュートな作品でした。 良くある転生知識チート無双ものでは無く、主人公が良く時代に順応して必要最低限に、かつ効果的に現代知識を織り交ぜて勝利してゆく話運びはとても面白くスラスラと読めました。 しかし第1章で読むのを止めました。 理由としてはドラマ性が全く無いこと。さらに言えば、主人公がマクロ的な視点に立ちすぎて眼前の御首ですら重いとしか感想が無いのは人間性に欠いている人形劇に感じます。 全体的にも信長ちゃんが可愛い以外、主人公が淡々と働きすぎて信長の野望でもプレイしているよう。結果飽きを誘発されてしまいました。 小説と言うよりもかなり良く出来たライトな歴史物教科書。スマホゲーで気楽に読みたいと思いました。
パワーストーンや石を扱う物語は少なく、それでいてエルフが出てくると言うキャッチーな物語はとても雰囲気が出ていました。 ただ申し訳ありません、第9話にて読むのを止めました。理由としては主人公が頑固を通り越して器の小さい男にしか見えないところに拒否反応が出ました。 またプロローグが全くいりません。本編で同じ事を書かれているのでここは3段落程度のファンタジックな雰囲気出しの方が新規さんは良いのではないでしょうか。 ストーリーの進行も遅く、異世界特有の帰れないからと言う理由付けが最初から破綻していて異世界と店を繋ぐ理由が見出せません。 最後に申し上げたいのは描写の薄さ。文字が多いだけで色も形も風景も描けませんでした。趣味で書かれている形はある小説。好みが大きく別れるからこその評価を得ているものだと感じました。
あらすじやタイトルを読んだだけでは全く想像できない世界が広がっていました。 まるでライトノベル「キノの旅」のように奔放に、そして確たる目的を持って旅を続ける陸歩とイグナの冒険は回を増すごとに面白さが増してゆきます。世界も正と負のバランスもよく、俺ツエーに傷食気味の読者にもちょうどいい塩梅です。 ファンタジーでありながら、SFの描写も有り、そして異世界転生とかなりのジャンルのサラダボウルと化しているのにも関わらず、入念に、そして繊細に紡がれた世界はちゃんと足を地につけていてとても魅力的です。 表現も丁寧な説明文も文句無しです。陸歩君の言葉遣いが少し少年過ぎる気がするところもありますが、回を増すごとに大人になっているような気もします。 良作です。続きを楽しみにしています!