久しぶりに超良質なホラーを読ませて頂きました。これはお金を払わせてくれと言いたい作品です。
田舎の男性警官が体験した、とある男ーー小説家の独白。
失踪した女子高生に関わる、山奥の寺社に伝わる「でんぐり様」と一夜に起こるおじましき儀式。
古典的ながらも全く飽きさせず、それでいて小説家の独白がとてもリアルで奈落の穴から背筋をなぞられるような恐怖が伝わってきて素晴らしい。最後の小説家の憤怒がダイレクトに体験したような感覚に陥る程でした。
強いて言えば導入が少し掴みが弱いかな?
……と思いきやいきなりどっぷり世界観に包まれるのももしかしたら計算のうちかも、と思えるほどでした。
とても良い奇妙な体験でした。ご馳走様です!