レビューした作品一覧全2件
その美しき牢獄に咲く花と飯に心囚われて
投稿日:2023年9月7日 改稿日:2023年9月8日
幽玄の美があるとすれば鏡花の牢こそそれであるー本文よりーそして「人間にとっても最も快楽とは鍵のついていな牢獄である」フーコの監獄論でありますが。これは社会に支配される人間を揶揄したもの。それとは違う。読書の目の前に次々供される。言の葉に盛られた。美しき表現。そして和洋折衷の料理。どれもが視覚的にも味覚嗅覚をしげきし涎を禁じ得ない。それだけではなく。主人公鏡花の美しさ異能さに加えて。彼女を取り囲む登場人物たちそれぞれ描きも実に魅力的です。百花の乱。舞台の器も素晴らしい。つまり大変な馳走を賜った。遠慮や迷い箸をしてる暇もなどありません。未読の方はぜひ!本作を!この牢の美しき主に会いに来て下さい!心よりおすすめします!
レビュー作品 美食牢
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言の葉の処方箋をあなたに
投稿日:2023年3月8日
それは爽であるか薫であるか。ただ美しく薫るだけではなく。苦味も深みもあり。思わず垂れた頭を上げてみる。季節に季語でもあり。読む人にとっての祝詞てあり。なにかの弔いの言葉でもある。手をのばしても届かぬ場所へ。届かぬ痛み。気づかぬ喜び。忘れていた。けれど読めば探していたと気づくはず。せひこちらのコトノハ薬局へ。こちらの処方箋効きます。ぜひお読み下さい。心よりおすすめ致します。
レビュー作品 コトノハ薬局
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