レビューした作品一覧全17件
読めば読むほどクセになり
投稿日:2024年2月9日
当初は変則的な転生物の悪女ヒロイン系の作品かと思っていたのですが、実際には全然違いました。正直、なろう作品で涙したのは本作が初めてです。しかも何度も何度も。 アニメ一期をご覧になった方々は本作の内容は概ね把握されていると思われますが。本作は後になればなるほどイイです! だんだんクセになって、ナシではいられなくなります。 書籍化、アニメ化されても、この場にて活動を頻繁に継続されている作者様には畏敬の念を禁じ得ません。 まさに良い種を蒔くをリアルで体現されておられると思います。 誠に有り難い限りです。
ソウルメイトの皆さんへ 皆さんは樹雨(きさめ)という季語をご存知でしょうか? 不勉強な私は知りませんでした。 皆さんはデルフィニウムという花はご存知でしょうか? 私は今回初めて知りました。 皆さん月草色という色名をご存知でしょうか? 逢乃さんの作品はいつも新しい言葉を私に出逢わせてくれます。 皆さん星座の数とピアノの鍵盤の数は同じ88だとご存知でしたか? 鍵盤の数は知っていましたが、まさか星座の数と同じだなんて。 耳を澄ますと星空から旋律が聞こえてくるようです。 それはきっと作者様の奏でる素敵なムジカ(MUSICA) 音楽を意味するラテン語だそうです。 デルフィニウムの花言葉には「清明」や「高貴」もあります。 まさに逢乃さんの作品にぴったりですね。 今回も大変素敵な作品でした。
五色月の夜空に女神が描く世界
投稿日:2023年5月14日 改稿日:2023年5月14日
「五色月の夜空」というフレーズが映し出す 濃紺、漆黒、青紫といった色鮮やかな5月の夜空 「乙女座(Virgo)」の女神の筆が描く世界はエメラルド エメラルドは5月の宝石 「面影草」と書いてヤマブキ、そしてクレマチス 星型の花は5月の今が見頃(ちょうど近所で咲いていました) 「てんびん座(Libra)」が量るのは何が正しく何が大切なのか ランクス ボレアリス(北の皿)の輝きは翠色で 「星を巡る旅人」は著者の投影か、信じる道を歩む その道を「旅人の喜び」が花言葉のクレマチスが咲き、 包み込む風もまた、エメラルド色 星と花と宝石を季節の中で紡がれる言葉にいつも魅了されます
作者のLibra様からもご紹介ありますようにタイトルの「心箱」は私の詩集の題名からきています。造語ですが、心の箱をテーマとした作品はこれまで自分も幾つか投稿してきました。 しかし本作のようなダークな味つけの作品はなかったですし、自分には書けない作品だと思います。 心を箱に見立てることは、仕切りを設けることでの自我の暗喩とも言え、それが崩壊し、消えていく、痛みや失望感といったやるせなさを鮮烈に描写されていると思いました。 「心箱」という言葉に新しい側面を与えていただき感謝いたします。
レビュー作品 心箱
作品情報
タイポグラフィー
投稿日:2022年11月27日
逢乃さんの作品は普段の詩も素敵な作品ばかりですが、 文字を絵画のごとくデザインするシリーズは いつも凄いと思います。 これはもはやアート! ポエムの枠におさまらない。 美術の世界ではタイポグラフィーと言うのでしょうか? いやタイポエムグラフィー? 新しい芸術を見ているようです。 デザインとポエム その美しい調和 皆さんも是非ご覧になってください。
サザンクロスの花言葉
投稿日:2022年9月4日 改稿日:2022年9月9日
皆さんはサザンクロス(南十字星)というお花をご存知でしょうか?オーストラリア原産で薄紅色の星のような形をした姿をしています。このサザンクロスの花言葉は 「願いを叶えて」「光輝」「まだ見ぬ君へ」です。 最初と二つ目は星の形をしていることにちなんだものと思いますが三つ目の「まだ見ぬ君へ」はどうしてでしょうね? 大航海時代に冒険に出掛けた船乗り達が南十字星を道標としていたからでしょうか。 本作もこれから船出をしようとする私達の背中を押してくれるような勇気を与えて下さる作品です。 私は本作の「言葉が願いにかたちを与える」というフレーズが好きです。 心で思っていても言葉にしなければ見たり聞いたりできません。だから一人ではなく大勢で叶える願いは言葉にしなければならないと思うのです。 ここにはモノ書きの同士がたくさんおられます。 さぁ皆さんも航海に出掛けようではありませんか!  人生に後悔しないために!
その言葉の前では
投稿日:2022年8月27日
言葉とは こんなに美しいものなのでしょうか 言葉とは かくも美しいものなのでしょうか たった50音の音の配列が その文字が 並びを変えるだけで かくも美しく もし、 言葉が 言葉が心のシルエットだとしたなら 詩が心を映す鏡だとしたなら きっと作者様の心が かくも美しいのでしょう 穢れた自分の心には ちょっと眩しすぎるのです その前では 膝まづいてしまうのです
レビュー作品 風の待ちびと
作品情報
蝉のように鳴かず輝くだけの蛍の光は 和歌の世界で忍ぶ恋の歌に用いられてきました。 本作は二匹の蛍が夏の夕闇に飛び交うさまを 映しながら終盤の「夏の夕闇は」を境に 叙景詩から叙情詩に切り替わっています。 その切り替えかたが巧みなため ラストまで読み手はそれに気づきにくく、 最後がより印象的に心に残る作品となっています。 しかし、この作者様はなんと美しい詩を 書かれるのでしょう。 いつもその技量に驚かせられるばかりです。 「風の静けさ、風の清(さや)けさ」 「やさしくあたたかな、やさしくやわらかな」 といった韻の踏み方 「美しくも切なく  はかなくも優しく  透き通るようでいて深い」 といった表現、しかもこれは蛍の光のことでは ありません 終盤の光を喩える言葉の連続に まるで心地良い音楽のクライマックスを聴いているような 感動を覚えました。 是非ご拝読いただきたいと思います。
言葉はつねに共にある
投稿日:2022年7月16日
一日のなかで 言葉に出会わないことはありません 言葉はつねに共にあり いつだって私たちの世界にあふれています それは誰かが誰かに届けようとしたメッセージ 誰かが誰かに伝えたかった想い 届けようとした人も 伝えたかった相手も 確かにそこにいたという証 一日のなかで どれだけの言葉に出会っているでしょう? 時をこえて 空をこえて 私たちをつつむメッセージ 世界は言葉にあふれています 毎日誰かの想いが息づいていて そしてその想いに気づいていて 繋がりたい想いであふれています 言葉はつねに共にあり そしてときに友になる さあ、私たちも 今日も言葉を紡いで送り届けましょう この作者様のように。 「言の花を咲かせて」 確かに自分がいたことを その想いがあったことを 証明するために 届けたい想いが 伝えたい言葉が 心と共にあるから 確かに今ここにあるから!
どんな言葉でも伝えきれない どんなレビューでも讃えられない その尊さ 愛憎 エロス 情熱 神秘 魅惑 普段、自分が書いているライトポエムの萌えとは まったく質の異なる大人な作者様の創造された世界に 陶酔し、溺れ、堕ちてゆく…… その水色の世界に 確かで豊かな筆力に裏打ちされた一つ一つの作品に ある種の畏怖のような気持ちを憶え やがて心はその色に染められていき 震えてしまうことでしょう 退廃的な 刹那な作品の中にも 瞼を閉じれば 微笑む口唇が見える 愛あらば そう、愛あらばと 水色の世界の創造主 香月よう子 様の御作品 ぜひ一度ご拝読くださいませ さぁ、あなたも ともに微笑まん
名もない二人のハッピーエンド
投稿日:2022年6月3日
言わなくてもわかる そんなの幻想です だって言葉にしたってすれ違い 伝わらないことがある だから言葉を重ねて行動で示して ようやく心が重ねられて…… 現実の世界ではそれでもうまくいかないことが多いですが ここに編まれた数々の作品は全てハッピーエンド 最後は極上のスイーツのように甘々です すでに149作品、連載も1年以上 名もない二人の織り成す ファンタジーなハッピーエンドストーリー 作者 来留美さまの くるみんワールド どうぞ皆さまもご堪能ください
川の流れのように
投稿日:2022年6月1日
時は流れていきます。 川の流れのように。 作者 Libra 様の「四季」シリーズはわたしの好きな作品です。 「海」も良い作品ですが。 春夏秋冬と季節の流れごとに世界を切り取って描写するさまはまさに作者様の真骨頂があらわれていると思います。 他にも1月、2月、、といった月ごとにの時系列のパターンもありますね。 最近では毎月満月の日に投稿される○○ムーンもシリーズ化されておられます。 移りゆく時の流れを川に例えて表現されたこちらの作品。 是非ご拝読いただけたらと思います。
レビュー作品 四季 (川)
作品情報
とても面白かったです。 サイタマ愛に溢れる内容ながら、キャラ設定(凝ったネーミング)、世界観(特にサイタマVRバトル)そして笑いと涙ありの青春群像劇(熱い学園物です!) 美味しいところが見事に凝縮されたまさにラノベの十万石饅頭であります。 本作はきっとアニメ化したら絶対に大ヒット間違いなしの作品になるだろうと思いました。(著者の秀でた文章力で頭の中に動くキャラがイメージできました) バトルあり、青春あり、サイタマあり、の三拍子揃った良作です。未読の方は是非ご覧になってください。
いまだかつて、このような作品には出会ったことがありません。また著者である秋月ハニワ先生以外、この作品の世界を超える作品は世に生み出せないだろうと確信します。 だって、ハニワ。ハニワですよ? どうしてハニワでラブコメが書けると思いつきますか? しかも超面白いし! 自分が生涯読んだ多くの作品の中では本作がグンバツでグランプリであります。ぜひコミカライズで見てみたい……。絶対に面白いと思うのですが。 時代がまだ追いついてこないのか、この国が狭いのか、多言語翻訳で世界に配信したら海外では大ウケするのかもしれません。本当そう思える作品です。 そのとき、世界はサイタマ公国と秋月先生を知ることでしょう。 ハニワの前にハニワなく、ハニワの後にハニワない。 世界で唯一無二の世界観。とくとご覧になってください。
 まず星が孤独であるとの発想が凄い。言われてみれば確かにその通り。でも星を見てそう思える感性が凄い。  星が唄っているという発想も凄い。それを「聞け、星の唄」と倒置法で訴える表現力がまた凄い。  キラキラを綺羅綺羅と漢字にするところが凄い。  寂しいか?寂しいか?と同じ言葉を連呼するところが凄い。それがグッと胸に迫ってくるところが凄い。  凄い、凄い、この作者さまはなんて凄いのだろう。 「孤独とは、美しい」 「孤独だからこそ美しい」  それまで冷静に分析していた左脳から、一気に右脳が反応する。エッ! エモい! もう理屈なんてどうでもいい! とにかくエモい! なに? なんなの? そうか間違いない。この作者さまは天才なのだ! きっとそうだ!  もう心が打たれてしょうがない。やっぱりこの作者さまは凄い!  寂しい夜に孤独を少し肯定的にとらえられるようにしてくださった詩。最高にイイ詩でした!
レビュー作品 聞け、星の唄
作品情報
無限の色に溢れた世界
投稿日:2021年4月21日
私は人さまにレビューを書くことは滅多にないのでございますが、この作者さまのレビューを書くのは今回2度目になります。 いつも素敵な詩を書かれる作者さまなのですが、今回の詩はとっても色鮮やかな詩になっております。 いつも短い言葉で情景浮かぶ技巧が素晴らしい作者さまでありますが、今回の詩は光、何色もの光そのものを感じました。 あゝ、私たちのいる世界は、なんと無限の光に色にちりばめられているのでしょう! あふれているのでしょう! Libraさまの「四季 色(しき)」 しきとしきにかけた上手いところも含めて、自信を持ってお勧めいたします! 是非ぜひご拝読いただき、作者さまの他の詩もお読み頂けたらと思います。
時系列×○○最強説
投稿日:2021年2月28日
タイトルを見て何のこっちゃ? と思われたかもしれませんが、この作者様は今のポエマー(詩人)の中でも、特に感性が素晴らしいと感じる方の1人になります。 とりわけ今回の「涙」もそうなのですが、他の作品でも私が好きな「雨、雨、雨」や「恋」などの詩には共通点があります。 それは詩の流れに軸として時系列をおきつつ、そこに題材を掛けて表現をされる手法です。これが実にお見事! 何がと言えば、シンプル! 平易でさらっとしたワード! にもかかわらず作者様のセンスの良さがビシバシ伝わってきます。(もっとスマートに) ぜひ皆さんにも一度お読み頂きたい。 いや一度と言わず何度でも。 私の中では時系列系の詩は最強説。Libraさんのご紹介でした。
レビュー作品
作品情報