レビューした作品一覧全7件
不穏なタイトルとキーワード
投稿日:2024年11月2日
タイトルから悲惨な結末しか思い浮かばないので ランキング上位でも読むのを躊躇していた作品。 勇気を振り絞って読んでみて、ランキング上位に納得した。 キーワードにハッピーエンドが無く、シリアスがあるのが不穏な感じ。 すれ違ったまま終わるのか? それとも着地点を見出せるのか? そこが焦点だと思う。 4話で完結しているため、短編作品のように短時間で読めるのも良いところ。
この作品は世界観の作りこみが素晴らしい。術や神霊の設定も満足ができる内容。 さすがに歴史上の人物や伝説上の生き物に関しては踏み込んだなぁと思ったけど そんな話もローファンタジーの醍醐味として現実世界との絡ませ方がうまい。 秘密の多い主人公が少しづつ段階的に明かしていくシーンも良い。 何より、現実世界の恋愛カテゴリーでは何故か自主規制されている 一夫多妻のハーレムがローファンタジーでは実現されている。素晴らしい。 ヒロインが凌辱されたり、殺されたりしない為に安心して読める。
チート無し、ハーレム無し
投稿日:2024年9月1日
検索の新着でこの作品を見つけた、チート好き、ハーレム好きな読者です。 主人公がいろいろ力が足りないところから、他の人とは違うステップで 力を身に着けて成長していく姿は読んでいて気持ちが良い。 この作品にハーレム展開は無い。読めばいらないと思えるけど たまにヒロインが増えても良いのではないかと思う。 この作品の良いところは主人公の周りに性格の悪い人が少ないこと。 主人公がたまに見せる「にっこりと微笑んで頷いた」が良い。 あくまで主人公は自分のやりたいことに忠実で他の人と価値観が異なるけど 主人公を罠に陥れたり、思いを踏みにじったりという所が無いので嫌な気分にならない。 成長しているのは主人公だけではなく作者もそう。 序盤の数話では会話文のあとの説明が丁寧だけど、 くどいと感じる箇所がいくつか見られたのに 気が付けば読みやすい文章になっている。
世界観とお茶目なネーミングが面白い。 理術、魔術、神秘術の解説はなるほどと思ってしまう。 宗教はネーミングに気付くとクスッとしてしまう。 また、クラス転移はよくあるけど、クラス転生は珍しい、というか初めて読む。 転生なので名前も見た目も国も育ちも種族すらも違うクラスメイトたち。 そんな彼らが再開するシーンがムネアツだったりする。 最新197話でもまだ再開できていないクラスメイトが多いので 今後の展開に期待が持てる。
こんな話が読みたかった
投稿日:2021年6月5日
正義感ではなく、自身の信念に基づいて行動する主人公が 欲望に忠実に行動し、美女と出会い、惚れさせ、運命を共にする物語。 イベント発生による淡い恋の展開 不思議な槍を手にしてから少しづつ力を身に着けていき 美女の絶体絶命の危機に登場して難局を打ち破る どれもありふれた王道な物語 だけど、主人公は勇者の友人。 だからこそ自由があり、かつ堅実な姿勢に共感できる。 勇者も腐れ外道ではなく、真面目で正義感が強い好青年。 そんな勇者と出会うべきヒロインたちと主人公が先に出会って独り占め。 メタな観点ではNTRモノ。する側の展開は望むところよ。 何も出来ない子供向け主人公よりも 子供も作れる大人向け主人公で良かった。 だけど決して官能小説として読みたい訳ではない、 このような英雄物語に添える花として読むから心が震えて熱くなる。
今そこにある危機
投稿日:2020年12月19日
本作品が初めて投稿された2020年4月17日は コロナ危機に際して日本全国が緊急事態宣言の対象になった翌日のこと。 田舎の風景はマスク不足による騒動でエッセイに愚痴を投稿する人の思考にも表れていたけど、 物語の生々しさは想像のモノなのか実体験のモノなのか。 パニックジャンルをあまり読まない自分にも一気読みさせるほど興味を引き付ける内容で、 普段よく読むファンタジー要素を含むから入りやすくあるのかもしれない。
意外と人間臭い主人公
投稿日:2020年4月10日
やりこみ要素に固執するゲーマーな主人公だけど 転生した先の家族や友人との繋がりを 大切にするところに人間臭さを感じさせます。 スキルやレベルが存在する世界観が蔓延して食傷気味な人でも それを納得させる展開と強者の存在に抵抗なく読み進められます。 やっちゃいました?じゃなくて さて始めようか、なところに痺れます。