レビューした作品一覧全119件
一番の見どころは主人公の最終的な選択にある。彼は恐らく一番ひどい目にあったのではないか。信じていた相手に裏切られ、本心が分からずに苦悩したり。勝手なことをされて絶望に追いやられたり。いろんな疑念を抱いたのち、矛盾に苦しんだりも。彼の心情が丁寧に描かれているので、ホント苦しくなってしまうの。どうしてこんなに頑張っているのに、彼は傷つき苦しまなきゃならないのか。そんなことを思いながらボロ泣きした場面がたくさんあって、それでも最悪の選択をせずにいて欲しいと思うあたり、エゴなのかなと感じたり。物語の中で魅了される部分って心情や感情なんだろうなと。この説明では、どんな話なのか伝わらないかもしれない。強さと儚さという相反する特性に心惹かれてしまう人にはぜひ。沼にハマります。ヒューマンドラマの好きな方や純愛の好きな方、ファンタジーや天使や悪魔を愛する方、読まれてみてはいかがでしょうか?お奨めです。
40話まで拝読。この物語はあらすじにもある通り油断が招いた『呪い』がきっかけとなり展開されていく。はじめの時点では何故三人が一緒に生活することになったのかその出会いがどんなものだったのかは分からないがそれは物語を読み進めていくうちに紐解かれていく。群像劇であり多角的な角度から謎が解かれていく作品。この物語の中で初めに気になるのは『スケッチブック』。その利用法を知った時、何故それが必要になってしまったのかということにも興味が湧く。『呪い』を解く目的である場所に向かった三人は呪いを解く手段としてあることを提言され、暮らしていた場所から旅立つことになるのだった。ガールズラブ、ボーイズラブというタグはあるが物語にとって重要な要素を含むもののそれらが苦手な人でも読みやすい。謎に思うことはたくさんあるがそれらはちゃんと回収されていく。面白過ぎて(興味深い)読む手が止まらない作品である。お奨めです。
 主人公はある理由からクラスメイトの女の子を尾行する。  そして見てはいけないものを目撃し、口封じのため(?)に殺されそうになった。しかしなんとかその場は機転を利かせ乗り切ることに成功。  もちろん、それで終わるはずがなかった。  そしてあらすじを見る限りでは、これは序章にすぎずこの先に本当の苦難が訪れるのだと想像できるのだ。ここに至るまで意味深な言葉があったりし、この先がどうなるのか全く展開予測不能な物語だと思う。  この後、主人公は彼女からいろいろと疑問に思っていたことなどを聞くことになる。条件はあるものの、当初のように彼女から命を狙われる危険はなくなったと考えてもいいのではないだろうか。そしてここからが本当の幕開けとなるのだろう。  あなたもお手に取られてみませんか?  この物語の結末をその目でぜひ確かめてみてくださいね。おススメです。
ハンターの少女は突然この世界に飛ばされたのだろう。気づいたら真っ暗な中にいた。飛ばされる前の恰好のままであり、文明を駆使し状況を把握しようと試みるが、その機器が正常稼働しない。その上、何かに襲われ怪我を負ってしまう。途方に暮れる彼女の元に現れたのは、研究者であり伯爵令嬢の少女であった。彼女は父の許可が無ければ外出すらできない身。こっそりと二人で話をしていたはずが、想定外のことが起きてしまう。このあと伯爵令嬢の策により急展開を迎えていくが、伏線と考えて良いだろう。少女の出生の秘密が明かされることがターニングポイントとなる。少女を元の人間へ返す方向で話は進んではいるものの、現時点で魔界にその方法を知る者はいない。その上、このことが引き金となり少女とルミネは激動の中に否応なしに巻き込まれていく。 あなたもお手に取られてみませんか? この物語の結末をその目でぜひ確かめてみてくださいね。お奨めです。
 主人公は確かに成り上がろうとはしているが、それが自分の為だけではない気がするのである。あらすじだけを見た時の印象としては、悪がはびこる都市で悪どいことをし結果的に帝王になるのだろうか? と思っていた。  だが作品に触れてみると、主人公は極悪非道というわけではない。  自分を救ってくれた孤児院の人々に恩を返したり、娼婦館の人たちと協力して人身売買をしている奴らを懲らしめようとしたりと、非常に人間的である。  この世界は混沌とはしているが、優しさを感じる物語だ。  読了部分では、ターニングポイントとなる”酒の密造、密売”についてはまだ出てこないが、それを期に物語は新たな展開を迎えるのだと思う。  あなたもお手に取られてみませんか?  彼がどのようにしてこの世界で帝王になっていくのか、その目でぜひ確かめてみてくださいね。お奨めです。
レビュー作品 俺様、帝王。
作品情報
 兄と従者がフレンドリーな雰囲気があるからか、貴族という立場でありながらかなりコミカルである。  始まりは四歳からだが、直ぐに十年後へと移る。その為、テンポの良い物語だとも感じた。十年後の話しでは、主人公が学校へ通うこととなるのだが、そこで様々な問題が起き始める。  恐らく勘の良い人ならば、同時に何かが起きていることを察するだろう。  ただの異世界転生物語ではない。何かミックスされているのではないか? と思わせる物語である。  主人公はシツコイストーカー王子の求愛を諦めさせ、忌み嫌われる運命から脱出し、素敵な恋が出来るのだろうか?  個性豊かな登場人物それぞれの心情を垣間見ることもできるエピソードあり。  あなたもお手に取られてみませんか?  恋に憧れる主人公の行く先を、その目で確かめてみてくださいね。  お奨めです。
全体的に世界観や舞台の設定について、とても凝っており、良く練られていると感じた。子供と大人の違いや、武器について。進化の仕方や、生活や食事に至るまで”虫”からの進化であることが分かりやすい。 好きでなければここまでモチーフとして扱えないと思う。 それくらい活かされている。 主人公と冒頭の少女について。 どちらも個性的。主人公は天然で世間知らずであり、屈託がなく素直な印象。それに対し少女の方は、言いたいことをはっきり言う、少し気の強い子という印象である。一見性格が合わなそうにも感じるが、物語が進むにつれ少女の性格に好奇心旺盛な部分も垣間見え、案外うまく行くのではないか?と思ってしまう。読了部分はまだ序盤の為、これから二人の仲がどのように変わっていくのか想像するには早計かもしれない。 あなたも是非、お手に取られてみませんか? お奨めです。
 恐らく手が早い主人公は、直ぐ人を殴ったり蹴ったりするのだろう。  しかしこの物語では、一見人間に見える人々が人間ではないのが特徴だと思う。そして、本来その攻撃が効かないはずなのに貫通させることが出来るのが、主人公の特殊な能力もしくは体質なのではないだろうか?  向けは、心情と会話で進んでいく。落語に似ているとも思う。語りで展開されていく物語の好きな人にはとても好みだと思う。  そして彼女が次々と出くわすのが怪奇な現象。  通常は恐らく、人間の攻撃を防ぐことが出来るのが怪奇な方々だと思う。(この物語の中では)それを無視して攻撃できるその理由(習得した武術)について、主人公は徐々に真相を知っていくところが見どころなのだと思う。  彼女の日常の一部を覗いてみませんか?  この先どんなことが起きるのか、その目でぜひ確かめてみてくださいね。お奨めです。
多視点による群像劇。色んな角度から、この世界観が明かされ、主人公たちがこの世界でどんな風に生きているのか見えてくる。書き方が巧いので、後から意外な事実が明かされることも。物語は、ある一場面から始まっていくがそれがどんな風に関わっているのか、序盤では分からない。過去なのか、それとも未来なのか?群像劇では全員が主人公ということもあるが、この物語では”秋良とはるか”が主人公と考えてよいのではないだろうか?初めは二人の日常やこの世界がどんな世界なのか分かっていく。そしてある老人から依頼を受けるところが、ターニングポイントとなるようだ。果たして二人はこの後、無事に家まで帰ることまでできるのだろうか?記憶は戻るのだろうか? はるかを探す彼らと会うことは出来るのだろうか?果たして双月界の真実とは?あなたもお手に取られてみてくださいね。物語のその先を、ぜひその目で確かめてみてください。お奨めです。
 主人公は、異世界に行くまで殺人や強奪は当たり前のことだった。それでしか生計を立てられなかったのかもしれないし、それが性に合っていたのかもしれない。  だが、殺人も強奪も決して良いことではない。その罪の償いも含め、女神から異世界へ転移させられることとなった。  その中で、今まで自分とは無縁だったような善良な人々に出逢い、簡単に自分を信じてしまう彼らを心配さえするようになるのだ。  変えるためにこの世界へ飛ばされたが、彼自身も変わっていくのである。  そしてもう一つ、あらすじにある”旅をする中で異世界に呼ばれたわけ”。これを彼が知った時、物語は大きく動くのではないかと思う。  元海賊で極悪非道なことをしていた主人公は、異世界の彼らにどのような影響を及ぼすのか? そしてこの物語の結末はいかに?!  あなたもお手に取られてみてはいかがでしょうか?  お奨めです。
 この物語を読み始めた時、恐らくいくつかの疑問を感じるだろう。  例えば主人公は何故命を狙われたのか? など。  その疑問は読み進めていくうちに明かされる。そして、人が人を殺す理由は些細なことがきっかけなのだということにも気づかされるのだ。  人は死んでしまったら終わり。だから簡単に殺せないものだと感じているのは、日本が戦争をしない国であり、武器を所持しないからである。  自分たちの知らないところで、日々人は”そんな理由で?”という理不尽な理由で殺されているのだ。自分たちが平和な国にいることについても深く考えさせられる。  疑問に対しての謎は、自然に物語の中で明かされ、その度に考えさせられる。  あなたならこの物語を読んで、どんなことを思案するだろうか?  あなたもお手に取られてみてくださいね。  この物語の結末をその目でぜひ、確かめてみてください。  お奨めです。
 冒頭の方から、恐らく伏線がちりばめられている。  ラストはタグにもある通りハッピーエンドとはなるが、彼女の心の変化に焦点があてられた物語だと思う。  この状況になるまでに何があったのかは後半の方で分かるが、  彼女が望んだことはなんだったのか?  どうすれば良かったのか?  そんなことも考えさせられる。  この物語を読んで、”自分自身と向き合い、他人と本音で話せば未来が変わっていく”というメッセージを感じた。  思っていることは伝えて初めて意味がある。自分一人で他人の気持ちを決めつけても、何も伝わらないということ。 自分が変わらなければ、何も変わることはないということに改めて気づかされる物語です。あなたもお手に取られてみてはいかがでしょうか?お奨めです。
レビュー作品 夢屋
作品情報
 この物語は1000文字に満たない短編であり、必要な部分しか描かれてはいないが、彼女の気持ちが痛いほど伝わってくる。  仮に一人が好きで一人でなんでも出来たとしても、どこかで何らかの形で他人と繋がっている。自覚がなくても助け合って生きているのだ。  だが、どんなに辛い想いをしていても”必要とされることが幸せ”と感じていたならば? そこに縋っていたとしたなら。  失ってしまったら、いくら自由を手に入れたとしてもあるのは絶望だけなのかもしれない。  この物語は、まったく内容は違うが人魚姫を思わせる作品だと感じた。  切なくも美しい物語だと思う。  あなたもお手に取られてみてはいかがでしょうか?  もしあなたが彼女の立場なら、どんな選択をするだろうか?  何気ない日常が幸せに感じる作品です。  お奨めです。
【クラスで一番嫌いなあいつが~】を拝読。幼馴染みが、自分が一番嫌っている人物から告白されてしまい、しかも付き合う可能性があったなら?タイトルに”俺が惚れ薬を使って”というフレーズが入っており、単に幼馴染みと嫌いな相手の仲を邪魔しようという物語ではない。”惚れ薬”を使って彼女を自分に惚れさせ付き合おうというのである。では何故”惚れ薬”が必要なのだろうか?主人公は”幼馴染み”という、他の男子よりもずっと近い位置にいるはずなのに。それは告白の話しのところで明かされている。どうやら幼馴染みはモテる上に、誰からの告白も受け付けなかったようだ。彼女が誰の告白であってもお付き合いを断ったのは、既に想い人がいるからなのではないだろうか?果たして、主人公は彼女を守れるのか? 計画は巧く行くのだろうか?あなたも是非、お手に取られてみてくださいね。おススメです。
【その出逢いによって全てが動き始める】 第一部では主人公とヒロインが恋仲に発展するが、その経緯を明かすのを目的としているわけではない。 この物語は、人によっていろんな見方をすることが可能。恋愛もの、ヒューマンドラマ、さらにはミステリーという観点からも楽しむことができる。 【賽は投げられた】 物語の開始当初、貴族であるヒロインはある人物の策略により、凶賊鷹刀一族の総帥元へ”捕らえられた親族を助けて欲しい”とやって来る。正に、何かの計画のスイッチが入った瞬間なのだ。彼女を送りこむことは、まるでドミノを倒したように、次々と主要人物に影響を及ぼす結果を生む。 この作品がミステリーに感じるのは、伏線の繋がりかたにもあるのではないかと思う。何気ない言葉から、誰が何を気づくのか? そしてその結果どう動くのか?時に意図しない展開となり、危機的状況に陥ることもある。緊迫した場面の多い作品でもある。
この物語では、協力者を得て事件を探るというよりは、協力者となって事件を探っていくと言った方が近いと思われる。そこがこの物語にオリジナリティを感じる部分であり、全体を日常から非日常へナチュラルに変えている要素の一つであると思われる。つまり、気づけば事件に巻き込まれていて、事件に関係したことに自然と触れているという構造だ。その結果どんなことが起きるのかというと、違和感に主人公が気づき、読者が”確かに鋭い!”と追って気づく。しかしそこで、stopがかかるのだ。つまりそれは、事件に関係している”何か”であり、伏線だということだ。この物語では前述したように”犯人が誰か?”よりも”動機”に謎を感じるのだ。ここが明かされていくのがとても楽しみである。異能力者たちの能力は割と早い段階で、どんなモノか明かされていく。あなたもお手に取られてみてはいかがでしょうか?お勧めです。
魔王視点というものは見かけたことがあるが、そもそも魔族らしさとは何だろう?と考えさせられる物語である。主人公は努力家だが、素質もあるようで物事がかなり順調に進んでいく。この物語は主人公が魔王側に革命を起こしていく、という珍しいスタイルである。彼の話し方などにより、国会のような堅苦しさよりもサークルのような和気あいあいとした雰囲気を持つ。そんな彼が、実力を見せつけ魔族たちと親交を深めたり、共に戦ったりしながら信頼関係を築いていく。その内容は様々で、戦争に関することもあれば身近な掃除に関することもある。種族が違うことで感覚の違いもあるだろう。そういう部分にもスポットがあてられている。読了部分ではまだ、主人公が正式に宰相に就任したばかりである。これからどんな問題が彼を待ち受けているのだろうか。それをどんな方法で乗り越えていくのだろうか?あなたもお手に取られてみてはいかがでしょうか?お勧めです。
あらすじからすると、この謎の小学生と結ばれるように感じるのだが、いろんな問題点がある。例えば年齢など。そういったものをどう乗り越えて絆が出来ていくのか? 転校生も含め、彼女たちは一体何者なのか? 謎が明かされていく部分も見どころの一つなのではないだろうか? 読む人によって印象は変わって来るとは思うが、主人公は天涯孤独。まだ学生であるにも関わらず、毎日一人で食事をせざるを得ない環境である。それが仕事で帰ってこないなどではなく、もう一緒に食事をすることができないという環境なのだ。 初めのうちは大変だなと感じていても、賑やかというのは寂しさを癒すのではないだろうか? と想像する。 あなたもお手に取られてみてはいかがでしょうか? 二人がどのように仲良くなっていくのか? 果たして結ばれるのは本当にこの少女なのか? この物語の結末を、その目で是非確かめてみてくださいね。お奨めです。
この作品は、"実際にプレイした結果を忠実に踏襲しつつ、読み物として脚色を加えたもの”で、一人でプレイされたもの。「自作のTRPG」であり、キャラクターの作成も自身で作成。しかし予想を裏切るというのは、オリジナルだからというわけではなく、”サイコロの出た目で忖度なしに展開を決める”部分にあります。つまり、ルール通りに主要キャラの展開が決まるというシステム。例えばサイコロの目により”死ぬこともある”ということ。その為、作者にとっても不測の事態が起きる、展開の予測が不能ということにつながっているのです。そして売りの一つとして”キャラクターを一人一人作り込んでる”ことも挙げられます。各キャラクターの背景を作り込んでいるので、読み進めていくと、伏線が回収されるようになっています。果たして全員が無事生き残り、目的を果たすことができるのだろうか?あなたもお手に取られてみてはいかがでしょうか?
主人公のマティアスが真面目な性格のため、最初のシーンはかなりシリアスに感じたが、ハンニバルと行動するようになると、激しい戦闘シーンにの中にも、笑いの要素がプラスされていく。アメリカンコメディやジョークが好きな人には共感できる笑い要素だと思われる。会話にスパイスが効いているのだ。この部分に関しては、人によって感じ方が違うと思われる。真面目に感じる人もいれば、面白いなと感じる人もいるだろう。ワイルドであり、ド派手な戦闘シーンと二人のコンビネーションに、魅力満載の物語だと感じた。主人公と、ハンニバルはぞれぞれ事情があって孤独な人生を歩んできた。そんな二人が出逢い、過酷な戦場で無法者たちを蹴散らしていくのだ。彼らはこの先どんな強敵に挑んでいくのだろうか?あなたもお手に取られてみてはいかがでしょうか?お勧めです。
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