いわゆる戦争における少年兵を題材にし作品。
題材の着眼点もさることながら。
ホントにすごいのは戦闘描写のキレです。
まるで剃刀の刃を渡るような感覚を覚えるほどに洗練されたタッチで描かれる戦闘シーンは必見です!
いわゆる戦争物なわけですが、キチンと『死』について描かれています。
我々読者は主人公の仲間あるいは敵対的な人物の死を通すことで、この物語での生を実感します。
しっかりと真正面から人物の死を描くからこそ、登場人物の生がより彩りを持つ。なんとも皮肉な話ですが、登場人物全てに『個性』あるいは『人生』そういったものが込められています。
戦争物という枠組みでは収まらない、『生と死』の物語。
とても面白い作品です。