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「活字」を追う楽しさを実感できるファンタジー
投稿日:2021年1月30日 改稿日:2021年1月31日
「小説は漫画の下位互換だ」 そんな心無い言葉が飛び交うこの小説界隈。 しかし、イラストではなく活字を追うことでしか味わえない楽しさというのは、確実にある。 そんな活字を追う楽しさを教えてくれるのが、本作である。 ①濁流のように押し寄せる心理描写 主人公のマグ先生は自分が何者なのかわからず苦悩に苛まれる。そんな苦悩が文字の濁流として押し寄せ、読者をたちまち飲み込んでしまう。 ②流動的な情景描写 大気の動きから主人公の感覚まで、ありとあらゆるものが文字となって時を動かす。自然と脳内で文字が映像化されるような感覚。点で切り取ったものではなく、線で捉えることができる流動的な情景描写がここにあります。 文字が活きている。これが「活字」だ――そんな活字の楽しさを教えてくれる本作を読んでみてはいかがだろうか?
レビュー作品 ロストスペル
作品情報
 本作、タイトルから目を引くのは『能無し』や『俺だけ使える敵視《ヘイト》魔法』といった、底辺から成り上がる系のキーワードである。  しかし、この小説の神髄は他にある。 ①三人娘が繰り広げるラブコメ  当初から主人公の仲間として登場する可愛い三人娘。この三人がとても魅力的である。三人の個性的な性格が相まって会話がコミカルで面白い。そして、そこに男主人公が介入すると……ハーレム以外の何物でもない。うらまし――ゴホッゴホッ! 現状コメディが主だが、ラブの要素も垣間見える……気がする。 ②異世界グルメ  異世界グルメはこの小説に欠かせない要素の一つ。異世界には角煮も、焼き鳥もあるのだ!(焼き鳥は食用じゃなかったけど、今後の調理方法に期待。詳細は本編にて確認!) 豚→鳥と来たら次は牛かな? 今後の異世界メシの動向にも注目です!  以上2点、注目しつつ、本作を読んでみてはいかがだろうか!?