レビューした作品一覧全8件
世にも奇妙な物語で観た!
投稿日:2022年9月29日
原作がまさか、小説家になろうにあるなんて思いませんでした。 ジャンルは、まさかの純文学。 純文学って、何でもありなんですね。純文学の可能性を感じさせてくれる作品ですね。 違和感のある世界観。こんな設定、普通思いつきますか!?っていう衝撃。 そして、中盤はこっちもほっこりしたり悲しくなる。 不思議な読後感でした。 ラストの余韻もいいですね。 お金持ちは、何を語るのか。想像が膨らみます。
そのくじに選ばれたら、拒否権はない。 いやー、タイトルから想像がつかないえげつない展開。会話劇の端々から不穏になっていく。 ネタバレになるのだが、国際犯が処刑されたことから、え、そんな話になる!? っていう。 ジャンルを見ればSFと作者様は記載されているが、これはもうやめてあげてってなる嫌なホラーと、もしかしたらあなたの身にも降りかかる!? という二段構え構造なホラーです。
レビュー作品 祝祭籤
作品情報
食材、主に天ぷらを女性に例えて、それぞれがどのようなツンデレなのかを面白おかしく語る天ぷらコメディ爆誕! こちら、それぞれ(野菜=女性)に愛がある表現に惹かれます。彼女たちはツンなのか? デレなのか? ツンデレなのか!? 野菜(彼女)の魅力たっぷりな作品です! 一気読みできる短編コメディならではの一発芸のような作品ですが、こういうグルメ小説もあるんだ!? という驚きを与えてくれます。
ダークファンタジーのお手本
投稿日:2021年4月12日
ダークファンタジーにおける主人公を襲う苦難とは色々あると思うんですが、これは群を抜いて精神的にきますね。 特に5話。メンタル弱い人は注意? だけど、これがダークファンタジーという味なんですよ! 5話以降の展開。主人公は突き進む。狂気の世界を。 当たり前のものが、時と場所が変れば当たり前でなくなる。 主人公の貫く信念と愛にうち震えて下さい。
レビュー作品 【悪逆の翼】
作品情報
トロッコ問題という、提示からはじまり。ストーリー展開もトロッコ問題と同じように爆走していく。 トロッコ問題については、冒頭に書かれています。 一人を犠牲にして五人を救うのか、尊い一人を救うために五人は犠牲になるのか、あるいは選択を放棄し何もしないのか、これが一番楽ですけど。 物語は、ワケアリの少女と同棲していく教師志望の主人公がワケアリ少女をどういう最適解で救うべきなのかという悩ましいもの。これは、是非頭を悩ませて読んで欲しい作品です。
作者様のボクシングの知識と経験の詰まった本作。 やれやれ気味な主人公ですが、そこには理由が。 ボクシングで常に二位という、悔しい状況。そりゃ、ゲームに走ったりもします。この辺がリアル。 等身大の主人公の好感度は抜群。 そして、ボクシング一位のライバルが異世界転生してから闘技会で決勝戦にて登場! 熱い! だが、ラスボスは憧れの人物で……。 溢れる情熱と、驚異のボクシング描写力で一気読みしました!
父親勇者から息子勇者へと引き継がれる勇者の称号、肩書。でも、実際の勇者の地位って平民より上、貴族より下。主人公は勇者でありながら世間からは、まっとうに評価されない勇者というブランド力、地位を押し上げるため魔王討伐に向けて旅立つ! たとえ、卑怯な手を使っても! 勇者が魔王の部下に対して、先手必勝で会話中に攻撃を仕掛けるのが純粋に楽しい。文体もフラットで読みやすいです。 王道の魔王討伐ルートですが、魔王討伐に成功してからの最後の選択とエピローグで勇者が帰郷してからの心境の変化など、ラストも爽やかで好きです。
第一章 闘技場編レビュー
投稿日:2020年12月15日
勇者が冒頭すでに記憶喪失というのが興味を引きますね。 それと冒頭から絶望的、闘技場に出場させられること。敵はいきなり強敵。 応援もされず死地に立たされる。この絶望感。 物語のトーンが暗くはならないのが上手な作者さんだなと思います。この牢屋には救いもあって、隣の牢屋にのちの相棒とも言うべき存在になるスミスがいる。ずっと励ましてくれるばかりでなく、知略も持ち合わせる。 そして二章以降も、物語に笑いをもたらすコミックリリーフの役割をも担う良キャラ。名脇役。 また、戦闘シーンが上手い。身体の動きの描写が細かくて素晴らしいです。 アルド王子様が、黒幕かと思っていたら王様の策略。アルド王子も、はじめこそ勇者を闘技場で処刑することは合理的に事務作業感も漂わせていましたが、スミスを通して変わっていく。アルド王子って意外に世間知らずな感じもあり、どう動くのか読めなくて面白いです。