ローファンタジーと銘打ちながら、最初の設定だけが現代で、ダンジョンなりに潜ったあとはファンタジー一色になる作品も多い中、この作品はまさにローファンタジー!
脱サラしてダンジョンマイナー(鉱夫)に転身。銃刀法違反にかからない範囲のナイフ。狩猟の資格を取って装備する散弾銃。銃と弾薬の厳しい管理。撃つ前には「撃ちます!」と叫ぶマナー。マイナー同士挨拶を。
そんな世界で数十億円単位の魔結晶を入手できるようになったおっさんの主人公。
でも違法だよ?どうやって換金するの?得たお金で現実社会のそんなものを買っちゃうの!?あれ、これファンタジーだっけ?社会派小説??
主人公は悩み、工夫し、成長していくのだけど、その舞台のほとんどが現実の世界でのできごとなのだ。
奇しくも私と年代も誕生日も一緒の主人公。
もしこの世にダンジョンがあったら、この作品は私の身に起きたノンフィクション小説になっていたのかも。