ふと、ツイッターで美しい姫騎士のイラスト宣伝を見て、読み始めた作品です。有名な「三国志」の物語をベースに、劉備→美少女、関羽、張飛、趙雲、孫家一族などはインパクトのある異種族に転換されていまして、王道な物語展開ながら「おおー！」と、感心させられます。特に「関羽→美しい黒毛」「孫家→水に強い」などの、元のイメージを覆す種族選択が面白く、まだまだ先は長いながらも「孔明はどうなるんだろう？」「呉越、巴蜀の土地は？」とか、楽しく想像を膨らませられる感じです。「この作品、独自の物語展開」などは、まだ見えていませんが、三国志と、異世界ファンタジーのミックスが好きな方は、読んでみる価値はあるかな、と思います。

「迷宮無頼漢たちの生命保険」で、高い文章表現力で描かれた戦闘や、モラルのある価値観に惹かれた作者様の、初の「ざまぁ」ものの作品です。 前半から、ファンタジー系ロボットアニメを思わせる全長２メートルほどの「鎧」を活躍させる撤退戦→美少女型・戦闘人形との契約→手を抜かず、安易に「無双」させず、ギリギリな見せ場を作る戦闘と、とても高いレベルの娯楽作品に仕上がっていると思います。 「幕間」以降から、徐々に「ざまぁ」というか「復讐」的な要素が入り始めますが、作者様らしい、真面目な作りの合間に「金髪ヒロインとの取り合いギャグ回」や「少女人形のデレ回」を入れてくれたりと、楽しい要素もしっかり入っております。 このレビュー時点で、残り１７話程ですが、果たして順風満帆に「ざまぁ」出来るのか？何か他にメッセージ性があるのか…先の展開が楽しみな作品です。

作者様が、ツイッターで愉快なイラスト付きで宣伝なされているのに惹かれて読み始めました。 『主人公がメタルヒーロー（？）になって異世界転生。出会った仲間たちと冒険するうちに、次々と世界の間違いを正していく』…という感じの、勧善懲悪系の作品です。 最初は「どんな機能があるのだろう？」と、真面目にメモなどを取っていたのですが、どんどん、主人公の「こんなこと、出来ると良いなぁ～」と、想像するままに、常識破りな変形になってきて、途中からは笑って『自由な変形ぶり』を楽しむようになってきました。 善悪のモラルがキチンとしておられる作者様ですので「自分さえ良ければ、世界なんてどうでもいいぜ！」的な方には、合わない部分もあるかもしれませんが、 「ファンタジー世界に、僕たちのオタク文化を持ち込んだら、どんなユーモアがあるだろう？」といった感じで、楽しみながら読める作品かと思います。

「女の子が活躍する戦記モノ」を探して、この作品に辿り着いたのですが、読み始める前に抱いた「血塗られた道を１人突き進む女剣士」なイメージと、まったく違う「心地の良い裏切り方」をしてくれる作品です。 序章部分で、愛する人をすべて奪われた少女。 鍛錬に鍛錬を重ねてチート剣士に…までは、想像通りなのですが、メインストーリーが始まってから「あれ？」という、心地良い違和感のようなものを感じます。 「剣の達人のくせに剣だけに頼らない」 「自分を目立たせるより、他人を活かす道を考える（たとえ敵であっても）」 という「剣の達人であると同時に『人を活かす達人』」な、赤髪の美少女が、颯爽と乱世に沈んだ街を変えていきます。 そしてその「街を変えた」先に、怒涛の後半部分があるのですが、前・中盤で築いた下地が、彼女のキャラクターに深みを与えてくれます。 ぜひ、多くの人に読んで貰いたい作品です。

４００字で、魅力が書ききれるか…。 この作品は、某・名作古典RPG風な世界に召喚された少女が、色々ワケアリ風なオジサンに命を救われたことから、様々な経験を重ね、成長していく姿を「少女の１人称視点」で、軽快な文章で描かれているのですが、 まず主人公、「エバ・ライスライト」が、とても前向きで、逞しく、勇気を持った女の子で魅力的です。 そして作者様の「読み手の心を読み、楽しませる上手さ」でしょうか。 これで安心だ～と思わせて「思わぬ落とし穴」が待っていたりします（笑） そして２章以降のバトル描写になると、多彩なキャラを２手、３手に分けて同時展開させ、こまめに切り替えて読み手を飽きさせません。 「漫画のようなスピード感のあるバトルが書いてみたい！」という方は、参考にしてみると、面白いかもしれません。 作者様の「面白いものを書くのに労力を惜しまない」姿勢が伝わってくる良作です。