世界設定が秀逸。勇者vs魔王軍というゲームのテンプレートを、主人公と周囲の人物たちが納得のいく世界に作り上げています。
登場人物も絶巧。様々な立場の人間が役職や役割を全力で果たしており、情けない上役や太鼓持ちな大人はいません。それ所か、若さゆえに未熟な2人を先達として導く場面も多々あり。
この世界と登場人物とが、勇者と主人公の活劇を彩る事で、上質で濃厚な英雄譚となっております。主人公を含め、登場キャラを応援したくなるんです。素晴らしい事です。
個人的な感想ですが、本作は十二●記を思い出した位に強烈な印象でした。
ある面で説明過多だったり、一方で描写が弱かったりしますが、本編の面白さに比べれば些細な事。この作品に巡り会えた事に感謝です。
その本編は、武闘裁判に舞踏会に王都襲撃と、いよいよ佳境に突入という所で更新が止まっており、筆者の御身が心配です。