※完結したのでレビューを追加します
ここまで後悔を丁寧に書かれた作品も珍しいです。おすすめです。
不死魔獣討伐中の戦地で、1人の騎士に聖剣が授けられた。
真面目で実直なその騎士は聖騎士となり周囲に祭り上げられる中、やがて大きな陰謀に巻き込まれていく。
聖騎士サイドの、煩悩に流されていく過程が人間らしくそして恐ろしい。
この状態で、どれくらいの人間が誘惑に勝てるのだろうか?
流されるな!
自分の頭で考えろ!
この二つの警鐘が自分の頭にも聞こえてくるようだ。
こちらサイドは終始殺伐として緊張感漂う感じ。
捨てられた妻サイドは、不思議な鍛冶屋、標の魔法使い、元王国騎士、元王国騎士団長、聖職者などで構成される義勇団で国を救おうと立ち上がるが、こちらはほんわかして対照的といえる。
女神の祝福とは何か。
祈りとは。
たった1人の聖女の力で国を救う話じゃない。
そこがたまらなく愛だなあ。