突然、未来人が来て実験に選ばれた。能力を授けると一方的に言われた挙句、特殊能力は【何も無し】と告げられたら。
実験が殺し合いと知り、生き残れるだろうか。
主人公、小夜子は幼なじみ恵梨香を愛し『女神』と信じ惚れ込んでいた。『女神』を「えりちゃん」と呼びセクハラするが、「さっちゃんのエロすけ」とかわす。笑顔で。
過酷な実験を、女神と過ごすため生き抜こうと奮闘。対戦相手は特殊能力を持ち、生き残るのはとてつもなく大変。が、ある日を境に『勝ち続ける』と誓う。
特殊能力を前に、必ず仕留めると己を奮い立たせる。どんな困難を目の前にしても、特殊能力を持たず向かい続けていく。
最後の試合、まさかの展開に私は狼狽。小夜子の気持ちを知るのは、無理だ。
絶望からの狂気と狂喜が素晴らしく、清々しい。
鈍器で殴られたような、刃物で切り付けられたような、突き刺されたような感覚を味わえる極上作品。