お馴染みなはずの聖女や悪役令嬢の知識がないままたまたま拝読したら、すっかり一筋縄ではいかない登場人物たちと、移り行くカラフルな世界に感情移入しました。
悪役令嬢を目指す筋金入りの脳筋聖女、主人公ルナ。序章のとても切ない処刑で命を落とすも、同じ世界の三百年後に転生。
最大の脅威は渦巻く陰謀と魔族…ではなく、三百年前に自分が書いた夢小説。
大きく変わった新世界に、聖女が見せる豊かすぎる反応と、常識外すぎる聖女力(物理)に抱腹絶倒間違いなし。
王国らしい舞踏会があり、冒険者が歩む森と畑があり、野心溢れる帝国の都市があり、ダンジョンの最深部も…涙あり、笑いあり、陰謀に固唾を呑み、危機に汗握るも、ポンコツ過ぎるルナと彼女の個性豊か過ぎる仲間たちの型破りの活躍に心が洗われます。