「後宮食医の薬膳帖」の書籍化も決まった(おめでとうございます!)夢見里龍先生の、後宮もの第二弾!
前作と雰囲気は異なりますが、先生の物語に共通した、その場の空気が感じられる描写は今作でもいかんなく発揮されています。大通りの雑踏、裏通りのひんやりとした静けさ。その場にいるような錯覚に疑似体験させられます。
ヒロインは苦労人ですが、明るくポジティブかつ冷静に周囲の行動を観察しています。ちょっとした心の現れが出る身体の動きを見逃さず、そこに行き着く因を探ります。食べ物につられるところも好印象。
お相手は一見取っつきにくそうですが、何やらうちに秘めた熱いものを感じさせます。陰謀?騒動?にヒロインが巻き込まれていく様が目に浮かびます。
ちょうど、最初の事件解決で、すかさず次の案件に移る様子も違和感なく、読んでいて気持ちが良いほどテンポがいいです。
続きが楽しみな物語です!