レビューした作品一覧全3件
家族の大切さや尊さを教えてくれる
投稿日:2023年10月9日 改稿日:2023年12月12日
こういう小説やなろう系で『主人公ご都合主義』であることは非常に多いと思いますがそんなことありません。でもだからこそ信じられないくらい感情移入できます。 小説の主人公になるからには、多少は他人より秀でた部分が無いとお話にならないと思います。主人公ルーデウスもきちんと人よりも秀でている部分はありました。しかしヒーローのように最強ではなく、試行錯誤しながら力の奔流に惑わされながら「泥」のように生きていく一人の男の物語です。 そんな主人公の死まできちんと描く作品はあまり聞きません。 結末は涙なしには読めませんでした。最期まで家族を愛し、愛されてきたのがよく分かります。自分自身が1回看取られたことが無いと書けないような描写に「作者さんこそ人生2回目なのでは?」と思わされました。 そのルーデウスの死に様であり生き様を、是非読んでいただきたいです。 今では私が最も好きな作品となりました。
ゲームにはまったことある人は一度は夢見たのでは?
投稿日:2023年7月15日 改稿日:2023年12月12日
「このゲームの世界に入れたら…」なんて、そんな想像してみた経験は誰にでもあると思います。 違う世界に転生し、そこで無双する的な誰もが考え付くありきたりな俺TUEEEE作品ではありません。 詳しくは読めば分かります。ぜひ読んでみてください。 きちんと主人公の努力の上に成り立つ世界最強。そこに集う仲間達と強く結ばれた絆。読み手の私達まで主人公について行きたくなるようなカッコよさ、たくましさがあります。 オンラインゲームで大切なマナーもリアルに描写されており、MMORPGにハマっていた頃が懐かしくなりました笑 「読み手によっては好き嫌い分かれる」との意見もありますが、私にとっては大好きな作品です。
私が出会った初めての異世界物
投稿日:2023年7月15日
昔「なろう系」なんて知らない頃にたまたま本屋で見かけたタイトルでした。 私は漫画から入った人間ですが、「異世界のものを使って料理するのか?」と考えていました。 読んでみるとちょっと違う。でもどこか懐かしい雰囲気があり、読んでいる間は時間がゆっくり流れているように感じる。そんな不思議な作品でした。 一生懸命働いて、夜には美味い酒と飯を食う。 食品ロスが騒がれる程、食材に恵まれている時代に生まれた私達にとって当たり前すぎて忘れがちなありがたさを感じられます。登場人物たちの人間くささも実に良いです。 『美味しいお酒を飲みご飯を食べる』ということでつながった異世界の人達との間に広がる、渋くて暖かい、そしてどこか懐かしさを感じられる良作だと思います。