レビューした作品一覧全3件
バンドモノというマイナーでありながら一万ポイントを超えた前作から約一年後の世界で始まる今作。 拍子抜けしたように高校生となってしまった今作主人公。 ある人物、の幽霊に遭遇したところから彼の運命は変わり始めます。 「平凡だからなれたんだ」そう話す元プロの幽霊。 そんな彼にプロデュースされる事になった主人公はどのような経験を積み、何者になっていくのか。 今作も本当に楽しみでこんな明け方に興奮してレビュー書いてしまいました。 主人公が変わっているので前作を読んで無い人も大丈夫だと思います。 しかし前作を未だ読んで無い人はそちらも読んでみてください。 本当にオススメです。
フォワードを志してサッカーを始めるも中学時を控えのセンターバックとして終えた主人公、沢渡 鳴。 この中学最後の試合から高校入学までの数エピソードでまず惹かれました。 頑張っても報われなければ投げ遣りにもなるし八つ当たりもしてしまう、でも諦めきれなくて基礎練を続けてしまう。そんな誰でも感じるような当たり前の感情が丁寧に書かれていて主人公、メイちゃんの気持ちに寄り添った状態で高校へ行けます。 高校では試合に出してもらえただけで読んでいる側としては嬉しくなりますし、メイちゃんが感じる試合に出る前の緊張や不安といった描写もやはり丁寧です。 そして肝心な試合描写も秀逸で、特色ある相手アタッカー達を確固たる基礎力を武器に堅実に(時に大胆に)封じ込めていくセンターバックのメイちゃん。 そしていざ抜かれた時のキーパー、ココアちゃんの頼もしさ。 とても面白いので是非読んでみて下さい。
この作品は、それぞれ事情を抱える少女たちがバレー部という共同体となり少しずつ団結し、成長し、そして運命を乗り越えていく。そんな王道女子バレー物の作品です。 群像劇。つまり視点が次々と移りつつ、宇奈月実花という朗らかなようで謎めいた少女を外側から描いていく作風は好みが分かれるかもしれませんが、部活ものらしいわちゃわちゃとした掛け合いや、少女たちの葛藤を様々な視点から味わうことができます。 また、作者自身がバレーに詳しいこともあり、これ一本読むだけでバレーについてわかるようになるのもオススメポイントです。 王道ながらなろうではあまり見ない本格スポーツ物作品。ぜひ読んで見てください。