突然フレア王国という異世界に引きずり込まれた特別な力とか何も持たないヒロイン美香とその国に騎士団長の恋の物語です。
どの登場人物が魅力的で設定に現実味があり違和感なく、物語を楽しむことができました。
ヒロインが不審者として紛れ込んでしまった異世界で
その心の在り方だけで居場所を作り、周囲に受け入れられていくけなげな様子と
普段は仕事の出来る麗しい騎士団長が
恋には奥手で不器用というポンコツぶりを発揮して周囲に生暖かい応援をもらう日常が
みずみずしい文章で書かれていて言葉の選び方にうっとりとです。
お互いの視点を入れ替えて答え合わせの様に静かに進む前半からどんでん返しつぐどんでん返しの後半まで一気に読めるかと・・・
後日譚で甘いタイトル回収もされていて読後もさわやかです。