子を授かるとき、人は複雑な気持ちになります。
決して喜びだけではなく、望まない命もあるでしょう。
特に、近年は胎児の性別ばかりか、障害も判別してしまう。
あなたが障害の可能性がある子を授かったとしたら、出産を祝えますか?
その懊悩する友に応えながら、主人公は心の奥底にしまいこんだことに苦悩するのです。
障害をもつ姉をもったがために、生れ落ちの不幸を感じて成長した主人公は、障害の危険がある胎児を諦めてしまった経験をもっていた。
障害のある子を生むとはどういうことか。
ゆっくり考えていただきたい。
丸々とした子であっても、心を病み、罪を犯すかもしれません。
命を授かるには、相応の覚悟がいります。
それを考える種として、うってつけの話です。