レビューした作品一覧全2件
おでん、好きですか。 私は、普通です。おでんって、作ろうと思うとかなり手間がかかるんですよね。 まず、主役級の大根。 皮をむいてー、面取りをして―、隠し包丁を入れてー、あく抜きをして―、それからやっとだし汁で煮込める。 次に、こんにゃく。 これも包丁で切り込みを入れてー、下茹でをしてー、そんで鍋にドボン。 うちらへんでは、里芋をいれるので、皮むいて、塩もみして、二度ほど煮こぼして、ほんっっっっとうに面倒くさい。 それだから、家に帰っておでんが出来ていたら、ほうっと暖かいため息が出て、顔はゆるんで、気持ちも緩んで、油断しきったダルダルになって。 そこにお酒なんかあったら最高で。 そこに頬っぺた赤い同居人帰ってきたりしたら、そんでその子が笑ってくれたら。 そういう作品です。
元という国のことをどれくらい、ご存じだろうか。 私はまったくと言っていいほど知らない。 歴史の教科書の片隅にナマエガあったと覚えている程度。なんともはや、情けない。 だが、そんな私が読んでも、置いていかれないだけの筆力をもってして書かれた大作。 圧倒的な知的欲求を感じる。 書きたいという衝動を感じる。 文章が難しい。 漢字が多い。 登場人物の名前が覚えられない。 いいんだ、そんなことは! このパトスを感じろ! ロゴスは後からついてくる! だが、漢字辞典は脇に置くべし。