かつて世界に召喚された魔王《アルマナセル》はある姫に恋をし人として生きた。その始祖と同じ名を持つアルマナセルは、やがて世界をかけたあまりにも大きな策略に巻き込まれてゆくーー。
本編、219話で紡がれる壮大な旅と戦いの最中、時にすれ違い、支え合い、たまにからかって笑いながら足並みが揃ってゆく様は、1話1話読むごとに読者である貴方も主人公達の仲間の一員として旅を続けている気持ちになるはず。
それほどまでに、この物語の登場人物達は『生きて』いる。
その中で、火竜王の高位の巫子グラナティスと彼に仕えるクセロを推したい。竜王宮から殆ど出たことのない巫子と、汚れ仕事を生業としていたクセロがどう出会ったのか、ここも見ものの一つだ。
私はこの2人の主従の関係にどっぷりとハマってしまった。魅力的な人物が多数登場する本作、お気に入りの人物を追うのも楽しいに違いない。
さあ、旅立とう。彼らと共に。